▲ 恐怖の丹沢ヒルツアー

谷太郎川方面へのトラバース道

このまま舗装路ばかりを歩いていてもヒルはほとんど出て来ないので、覚悟を決めて落葉の積もる登山道に踏み込む。

谷太郎川に向かう沢沿いの道は終始湿っていて、数十歩も歩けば両脚に複数のヒルが張り付いていた。話には聞いていたけど、本当に動きが早く、靴紐を通す穴からでも侵入出来るぐらい細くなれる。自分の場合はハイキングシューズなので靴からの侵入こそ無いものの、厚手の靴下でも平然と貫通してくるのには恐怖を感じた。
スプレータイプ忌避剤は一定の効果が見られたが、シーブリーズはものともせずに這い上がってくるので効果は薄いようだ。

不動尻キャンプ場跡

舗装路に引き返して、付着したヒルを除去。そのまま少し進むと、不動尻キャンプ場跡に到着する。キャンプ場跡と言っても、今は広場に小さな石垣とベンチが幾つか設置されているぐらい。

不動の滝

キャンプ場跡は分岐になっていて、直進すると大山・三峰山への上り、左に折れると数分で 不動の滝 。今回は登山が目的ではないので、不動の滝をゴールにすることにした。

滝までの途中に渡渉ポイントが1つあり、苔等で滑るので注意が必要。

不動の滝は2つの滝が落ちるビュースポット。落差は大したことないけど、今回のコースを考えれば十分な取れ高と言える。

滝までは舗装されていないものの、先程の谷太郎川方面ほどのヒルエリアではなさそう。そうは言っても全く居ないというわけでもなく、往復の20分で2匹のヒルが足に取り付いていた。

昼食と吸血テスト

キャンプ場跡に戻って昼食。

このまま帰るとヒルに吸血されるという最大の目的が果たせないが、先程のヒルエリアに再突入するのも気が進まない。ちょっと邪道かもしれないけど、キャンプ場跡周辺の道端でヒルを採取して吸血させてみることにする。

最初はシーブリーズを塗った脚に取り付かせてみたものの、ヒルはウロウロするばかりで一向に吸血せず。何も塗っていない腕に移してみても、
やはりウロウロするだけ。2匹チャレンジしてみて、2匹とも同じ有様だった。

上司は過去に吸血されているので今回はパスだし、後輩は試そうとしないので、自分がヒルに嫌われているだけなのかは判然とせず。もしかすると、吸血中は一番無防備な状態であるため、服や靴下の中のようにある程度周囲から隠されている環境じゃないと吸おうとしないのかもしれない。

広沢寺温泉 玉翠楼

無事にゲートまで戻り、最後は 広沢寺温泉 玉翠楼 で汗を流す。入口には「ヒルで出血していたら利用不可」との張り紙があり、まぁ結果的に吸血されなくて良かった気もする。


帰りは伊勢原大山ICから新東名に上がり、伊勢原JCTで東名に乗り換えて東京ICで一般道へ。まだ15時台だったため、渋滞もなくスムーズに帰宅。ヒルツアーとしてはやや中途半端なオチになってしまったものの、恐ろしさの片鱗は垣間見えた。
丹沢でヒルが出るのは3~11月とのことだが、自分がこれまで歩いてきた丹沢エリアでヒルに遭遇したことは無かった。丹沢の中でも局地的に群生しているようなので、今回のような例外を除いて、意図せず近寄らないようにしたいところだ。

DATA