トヨタ | ポルテ 2015年モデル (購入編)

ここ1年、タイムズのカーシェア を利用してきた。
自分が住んでいるエリアはカーシェアの利用率が結構高いようで、現実的に利用可能な範囲にステーションが何箇所かあり、車種もまぁまぁ豊富。(デミオ、ノート、ソリオ、スイフト、ハスラー、カローラフィールダー等)
ただ、それでも週末などは1週間ぐらい前から押さえておかないと心許ないし、レンタカーショップが近場に無いので、遠出しようとするとちょっと面倒臭い。

現在の自宅は最寄り駅まで徒歩15~20分で自転車かバスを利用している状況もあり、身重の奥さんを病院に送ったりしている中で、やはり出産後は車が必要という結論に。
というわけで、第一子の誕生を機に、マイカーの購入に踏み切った。

ちょっとだけ検討

まず検討したのは、最寄りのカーシェアステーションに最近配車された カローラフィールダー 。チャイルドシートとベビーカーを積んでも余裕があるし、1世代前からホイールベースが短くなり、小回りが利くので奥さんでも運転し易そう。
ただ、タッパのある自分が座るとかなり天井の圧迫感を感じることと、チャイルドシートに赤ちゃんを乗せたり降ろしたりするのが結構厳しいというアドバイスを貰い、他でオススメされていた『ポルテ』を試乗してみることに。

実際に近くのディーラーで見てみると、その主張の少ない外観は案外しっくり来た。
頭に”プチ”が付くとは言え、間近ではさすがにバンと冠するだけある大きさなんだけど、ちょっと離れるとまるで軽のような佇まいで、威圧的ではない穏やかさを感じる。
ちなみにほぼ同じスペックの姉妹車として『スペイド』もあるが、こちらは若干特徴的な顔付きなので、我が家の求めるテイストには合致しなかった。

特徴が薄いことが特徴?のエクステリアとは対照的に、インテリアは車というよりオモチャのようなポップさが異彩を放っている。
カーデザインに大きな拘りが無い自分でも、このインテリアはかなりの異端と感じたが、それでもポルテを積極的に候補に加えたのは、やはり育児という観点で見た場合に、この車にしかない魅力が沢山あったから。

一番の売りは、やはり助手席側が1枚の電動スライドドアになっていることと、助手席を前に折り畳んでテーブル化出来たりするレイアウトの自由度だろう。
床の低さ (30cm!) との併せ技により、子供を抱えた状態での後部座席への乗り降りが非常に楽だし、ベビーカーに乗せたまま乗り込んで、チャイルドシートに乗せ換えるといったことも可能だ。
また、子供が自分でドアを開けるようになると、隣の車にドアをぶつけてしまう心配があるが、スライドドアならそれが解消される点も地味ながら重要なポイント。
今回は育児という観点で購入を決めたけど、高齢者を乗せる場合にも魅力的だと思う。

試乗

試乗してみての感想としては、運転席の空間にかなり余裕があり、運転していて楽。
そして、運転席を一番後ろにスライドした状態で後部座席に自分が座った場合でも、膝の前にかなりの空間をキープ出来ることが分かった。
その分、単純な荷室の狭さという部分でかなりの割り切りが必要になってしまうものの、基本的な用途は街乗り+アルファなので、平時の運用で不満は感じない。

インパネ

インパネは異様に小さく、中央に配置されているので、正直視づらいの一言。
この点は初見で感じたマイナス点がそのまま残る形ではあるが、自分的には慣れの問題かなという程度で消化出来そうだったし、スピードメーターだけなら、そこまで閉口するほどのものでもなかった。車に一家言ある人だと、もっと気になってしまうのかもしれない。

収納

収納関連は、かなり練り込まれている。
助手席のグローブボックスにティッシュを逆さにして入れることで、グローブボックスの下からティッシュを引き出せるようになっていたり、最初から傘立てが設置されていたり、かなり意欲的なギミックが盛り沢山。

特に傘立ては、カタログを見た時点で大して気に留めていなかったんだけど、実際に使ってみて大いに感動した機能の1つ。
自宅であれば玄関に傘立てがあるし、あれはここの引き出しに入っていて、ティッシュはテーブル周辺に…といった、生活空間として家ごとのお約束がある。
ポルテの製品紹介には家や部屋を連想させるキーワードが見え隠れしているが、なるほど、確かにこの車は “移動出来る自室” なのだ。


試乗の結果、奥さんからもすんなり「この車にしよう」という同意が得られた。
我が家の周辺は交通量の割に細い道が多く、奥さんとしては不安を感じているのだけど、この大きさであれば自分でも何とか運転出来そうだと思ってもらえたようだった。(実際は見た目の印象より大きいけど、やはり “出来そう” と思えることが重要)

グレード

車種が決まったら、次はグレードの選定。
[V・X・Y・F・G] という5つのグレード( [V] がシンプルで、[G] がハイグレード)と、さらに [F] をベースにした特別仕様車『F“a la mode Deux”』という構成が用意されている。

ポルテは助手席と後部座席で室内空間をアレンジ出来ることが大きな魅力なのだが、[V・X] は後部座席が一体型なので、片方だけ倒すということが出来ず、[Y] は運転席と助手席が一体型なので、やはり片方だけ倒すことが出来ない。
利用シーンをあれこれ考えると、個人的には [F・G] じゃないと魅力半減といった印象。

[G] はナノイー付のオートエアコン、温熱シートの運転席、起毛タイプのシート表皮、本革巻きのステアリング等、子育て前提で欲しいと思う装備は特に無かったので、消去法で残ったのは [F]『F“a la mode Deux”』の2つ。

結論として、自分なりに追加したいオプションと、パッと見の印象から、特別仕様車の『F“a la mode Deux”』に決めた。
一番大きかったのは、取り外して丸洗い出来るシートカバーが付くところ。ワンパクに子育てしたい、なんちゃってアウトドア派の父としては、「汚れる時は汚れるんだから、汚れたら洗えば良い!」と思えるのは有り難い。
まぁ、シートカバーは純正品じゃなくても選択肢があるので、どうしても特別仕様車にする必要は無かったんだけど、この辺りは半分勢いで決めた。

色は『F“a la mode Deux”』の広告用メインカラーでもある「スーパーブライトイエロー」。どうやら自分は黄色が好きらしく、車に関心が無い頃から黄色い車に惹かれるものがある。
子供が生まれることを契機に買おうとしているので、この際ハッピーカラーも良いと思うし、外観の主張が控えめなポルテなので、これぐらいハッキリとした色でもそれほど強烈に感じない。

オプション

当初、ナビは後付しようと思っていたんだけど、上記+細かいオプション有無の条件で、他店に合致する展示車があり、ナビとバックモニターが付くけど割安に出来るという提案を貰った。
マイナーバージョンアップから1ヶ月しか経っていないタイミングなので、それなら展示車でも良いだろうということで、エントリーナビを付けて商談成立。

純正ナビのメリットはあまり感じないとしても、この車でメカメカしいものやコード類が表に出ているのはチグハグな感じがするので、運転席周りがスッキリするのは良いかも。
バックモニターは、まぁ無いよりあった方が便利なこともあるよね!ってぐらい。(笑)

狙いどころがハッキリしているが故に、合う人合わない人もハッキリしている車だと思うが、個人的にこういう作り手の企みがちゃんと見えるプロダクトは大好きなので、我が家としてはこれ以上無くマッチした1台だったと思っている。
運転者ではなく、同乗者のための車!って感じが、ファミリーユースに突き抜けてて好印象。

納車後のあれこれについては、次の機会に。

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