佐原 夏の大祭
駅に戻って、再び銚子電鉄で銚子に戻る。成田線に乗り換えて1時間で佐原に到着。
改札前で祭りのチラシを配っているものの、駅前は特に誘導が無いので、初めて訪れた人は少し不安になるかもしれない。この辺の事情は去年と同じ。
10分ほど歩いて、ようやく祭りのメイン会場となる通りに辿り着く。去年より若干人出が少ないような気がするけど、曜日の関係もあるかな?
2人でお気に入りの鯛焼き屋は今夏も休業。再開は10月から。
去年味を占めた生グレープフルーツサワーで乾杯。
今年は3年に一度の本祭らしく、引継式なるものがあるそうなのだが、どういうものかはよく分からなかった。去年とは異なる山車が幾つか見られたので、ローテーションの年なのかもしれない。
激安の “密漁船のはまぐり” 、スモークチキン、御手洗団子、目玉焼き入り焼そばと食べ歩き、サワーをお替わりして夕暮れを待つ。
去年は明るい内から山車が動いていたけど、今年は長いこと休憩していて、一向に動き出す気配が無い。
陽が落ちてもなかなか山車は動かず、我々は19時過ぎの電車で帰る予定だったので、とりあえず灯りが点いた山車を写真に収めて駅に戻る。
金平湯
人で溢れ、西陽が差す会場はかなりの熱気で、気が付けは2人とも汗だく。
銭湯でもあれば、電車を1本遅らせてでも入って帰りたいよねという話になり、調べると近くにいい感じの銭湯を発見して入浴を即決。ここまで来て不完全燃焼で帰りたくない。
こういうイベントに対する姿勢が、同行した友人とはピッタリ噛み合うので話が早い。
ついでに替えのシャツを買いたかったんだけど、この時点でシャツを買える店が近場に無いと判明したので、諦めて銭湯に向かう。
佐原で近くにあると分かった銭湯は「金平湯」と「柳湯」の2つ。今回は調べて出て来た写真から、より古びた印象に見える金平湯に向かうことに。
すっかり陽が落ちて暗くなった細い路地を歩いて銭湯へ。
金平湯は写真の印象通り、小さく古びた昔の銭湯といった外観だった。
自分は祖父母宅に居た頃、北千住の銭湯に通っていたけど、広さで言えばその1/4にも満たないぐらいの小さなもの。
入口を潜り、友人が壁に掛けられた写真に気付いて驚きの声を上げる。そこには “ちい散歩” で訪れたであろう時の、地井武雄さんの写真があった。実はこの日、我々の中の密かなテーマが”ちい散歩”だったのだ。
だからと言って、別に番組に関連して何をやるというわけでもなく、ただ単にそういったキーワードで出発しただけのことではあるんだけど、日常から離れた場所でこういう偶然に出会うと、何かしら巡り合わせのようなものを感じてしまって複雑な心境だった。
中に入ると、更にレトロな脱衣場と浴場。都内より随分安い入浴料300円に、タオルは無料で貸し出し。他に客が居なかったので、写真を撮って良いか訊いてみると、快く了承して頂いた。
入口の写真はやはり “ちい散歩” の時のものであるとのこと。
この銭湯は築100年になるそうで、見回すと確かにその年輪のようなものが感じられるが、しっかり手入れして保たれており、綺麗で居心地の良い空間だった。
浴槽は「大きめの高温」と「小さめの低温」の2つ。
低温の方は銭湯としては普通か若干温めなのですんなり入れたけど、高温の方は足首だけでギブアップ必死の超高温。蛇口を捻っても水は申し訳程度にしか出ないので、大人しく低温に浸かる。
脱衣場に戻っても、しばらく汗が噴き出して服を着るどころではない。
幸い、1本遅らせた次の電車までにはかなり余裕があったので、ビン牛乳をぐびりとやりつつ、汗が引くのを待ってから銭湯を後にした。
夜風に当たって身体を冷まし、酒屋で缶ビールを買ってもう一度乾杯。
帰りは電車で爆睡し、千葉~東京と乗り継いで23時過ぎに帰宅。
友人との旅系企画は、近年は山企画にスイッチすることが多くなり、今回は実に7年振りのイベントだった。改めて、自分でも驚いた。
互いに多忙で、以前ほど頻繁に企画することは難しくなりつつあるけど、年に一度ぐらいはこの手の企画を刻んでいけたらいいなぁと再確認した初夏の旅となった。
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