▲ アブと湿度の百名山 – 武尊山 (2,158m)

GW明けの伊豆ヶ岳 以降、他のイベントや天気と噛み合わずに気が付けば4ヶ月が過ぎてしまった。
このままではマズいと思い立ち、何とかスケジュールを調整。当初は山梨の雁ヶ腹擦山か牛ノ奥雁ヶ腹擦山に登るつもりだったんだけど、この暑さで長い林道歩きはシンドいので、少しでも涼しい群馬方面の武尊山に切り替えた。

自宅 → 川場キャンプ場駐車場

午前3時に自宅を出発して、練馬ICからひたすら関越道を北上。沼田ICで下り、30分弱走る。この辺りはスキー場や温泉もあるため、道路が広く綺麗で、それほど山道を走るような感覚ではなかった。
到着した川場キャンプ場駐車場は150台収容出来る広さなのだが、この駐車場はあまり利用されていないらしく、到着した5時半時点では自分の他に1台しか停まっていない。また、「川場キャンプ場駐車場」という名称はGoogleマップの記載を参照しているが、検索すると「川場スキー場第4駐車場」という表記も出て来る。

川場キャンプ場駐車場 → 高手山

車中で着替えを済ませて、6時少し前に登山開始。今回使うのは高手新道というコース。
地図には登山口が分かりづらいと記載されているものの、ゲートが閉じた林道から入るだけなので、特に分かりづらいということは無かった。ゲート脇には登山届ポストも設置されている。

ゲートを越えて、舗装された林道を上る。
出発時点の天候は曇り。前日時点では快晴の予報で期待して来たのだが、どうも昨晩から未明に掛けてそこそこの降水があったらしく、地面が濡れている。気温は22度ぐらいなのに、とにかく湿度が高くて蒸している。

ゲートから5分ちょっとで、バンガローっぽいものが何棟か置かれたキャンプ場跡地に到着。一応受付らしきものやトイレもあるが、廃業しているらしく、現在は機能していない。

▲ 別ウィンドウで全天球写真を表示します

キャンプ場を抜けると、武尊山への案内板が現れる。距離は普通だが、目的地との標高差と往復した際の消費カロリーが書かれているのは面白い。
そのまま進むと舗装路が終わり、高手山に向けてつづら折りの緩やかな上りが始まる。高手新道は利用者が比較的少ないコースらしいのだが、整備状況は非常に良い。道に掛かる枝葉等は綺麗に刈り払われていて、とても歩き易かった。どうやらトレイルランの大会コースになっているようだ。

つづら折りの後は、あまり特徴の無い緩やかな上りが続く。今回はとにかく湿度がヤバいと思っていたが、実はアブという伏兵が一番の難敵。とにかく終始付き纏い、服の上からでもお構いなしに刺してくる。歩いていてもそうなので、当然、立ち止まったりしようものなら大変なことに・・・
水を飲んだり息を整えたりする余裕も与えてもらえず、逃げるようにひたすら上り続けるしか無かった。一応、ハッカスプレーを散布してみたりもしていたのだが、お食事タイムで血気盛んなアブにどれほど効果があったのかは不明。

キャンプ場跡地から20分、6時半に高手山を通過。標高は1373.9m。
展望を含めたピークっぽさは皆無で、案内板と石造りの小さな祠があるのみ。
指導標からは消費カロリーが消えたが、目的地までの標高差は残っている。中々面白い試みだと思ったのだが、残念ながら標高差が記されているのもここまで。この先の指導標は、一般的な距離のみの記載に戻ってしまう。(剣ヶ峰山だけ復活)

高手山 → 西峰

引き続き、アブに追われながら進む。未明までの雨で泥濘化している箇所が多く、避け切れないので靴がドロドロになる。道の脇に生えた笹からの雨垂れも多く、ゲイターが無かったら悲惨なことになっていただろう。時折ベンチや豆知識的な看板が登場するのだが、多くは朽ちていて用を為していなかった。

登山道は依然として展望が無いながらも、所々で東向きのビューポイントが出て来るようになる。しかし、このコースが川場スキー場のゲレンデに沿っているため、リフトの鉄塔が顔を出し、何の為に苦労して登山道を歩いているんだろう?と気力を削いでくる。仕方無いけど、これは本コース最大のガッカリポイントである。

高手山から1時間弱進んだ頃、ようやくアブの歓迎から解放されて一息つくことが出来た。
次に目指す剣ヶ峰山の西峰が近付くと、徐々に尾根っぽい道に変化し始める。雲が切れ始めて青空が覗くようになったのと引き換えに、日差しによる暑さが体力を奪う。

若干の急登を経て、8時に西峰。標高1870.5m。
更に先の剣ヶ峰山だけでなく、西側の鬼岩や獅子ヶ鼻山も見渡せる待望の展望スポットだ。剣ヶ峰山はドーム型の台地の上にひょっこり尖った独特な形をしている。

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