▲ 聳え立つ岩の城 – 瑞牆山 (2,230m)

天候が安定しない日が続く中、合間を縫って何とか一山と思い、いつものメンバーで相談。3人が東京西部か神奈川、1人が茨城という構成のため、毎度選定に苦心するんだけど、今回はその茨城の1人が交通費を奮発すると意気込み、山梨の瑞牆山に登ることに。
前日になって1人が体調不良で脱落し、去年の丹沢縦走 と同じメンバーが残った。

JR 韮崎駅

当日の天気予報は「晴れ時々曇り」。
2,000mオーバーの山なので下界の予報は当てにならないけど、とりあえず雨の心配は少なそうなので一安心。

瑞牆山は中央本線の韮崎駅からバスで1時間掛かり、そのバスも9時少し前の始発に乗らないと日帰りが厳しくなる。自分以外の2人は特急で韮崎に向かうため、自分だけが鈍行でのんびり韮崎へ。
当初は6時前の電車に乗る予定だったが、子供の夜泣きで中途半端な時間に起きたので、危険な二度寝は避け、5時ジャストの電車に乗って8時に韮崎に到着した。

瑞牆山荘

韮崎駅からのバスで他2人と合流して、終点の 瑞牆山荘 で下車。この時点で既に10時。最初から標高1,800mということで、清々しく心地良いぐらいの快適な涼しさである。
3年前の金峰山 の時も、ここから 富士見平小屋 までは同じコースなんだけど、あの時は11月で紅葉が終わり始めるタイミングだったので、夏山の青々とした印象とは随分異なる印象だった気がする。

瑞牆山荘から20分で、ようやく瑞牆山と対面出来る尾根道に合流。
しかし、瑞牆山は雲に覆われていて、山頂までスッキリと見通すことは出来なかった。ここ以降、山容全体を拝めるポイントが無いだけに、少し残念。

富士見平小屋

11時手前で富士見平小屋に到着。ここまでは傾斜もそこそこで道も広く、正に足慣らしといった感じのコースだ。
今回は登っていて汗を掻く程度には暖かいので、小屋の手前にある湧水を一杯。実用的な水場なので風情は無いけど、この湧水は非常に円やかで美味しい。

富士見平小屋以降の上り

富士見平小屋からいよいよ瑞牆山への登山道がスタート。
最初の30分は少し細いぐらいで小屋までの道と大差無いが、一度天鳥川まで下りてからの上り返しからは一気に急勾配の岩場となり、全身を使うアスレチックなコースに変容する。急勾配ではあるものの、手足を使ってよじ登る感じなので、心肺への負荷は案外少ない。
ただ、岩場を縫うようなコースは往々にして道幅が狭く、渋滞すると自分のペースでガシガシ登っていけないのが若干ストレス。手頃な百名山として人気の瑞牆山も例外ではなく、一番の強敵は渋滞といった感じ。

ちなみに本コースの目玉は、川から離れてすぐの場所にある「桃太郎岩」。
実際に岩を見ると、何となく納得出来る気がするネーミングかもしれない。とにかく大きな丸い岩で、この迫力は一見の価値あり。

富士見平小屋から1時間ほどで、木々の間から山頂の鋸岩が姿を現す。
山頂が急峻な岩場と言うと、自分の場合は 乾徳山 と 両神山 辺りが思い浮かぶけど、瑞牆山はその2つの山とも異なる、何とも形容しがたい雰囲気がある。
鋸岩が見えるようになれば、そこから山頂までは15分のラストスパート。

▲ 別ウィンドウで全天球写真を表示します

瑞牆山 山頂

12時半に山頂到着。
途中の尾根から見上げた時よりは雲が薄くなり、到着直後は僅かだが展望を得られた。金峰山の五丈岩が見えなかったのが残念だが、今日の天候でそこまでは高望みかな。
丁度昼時ということもあって人はそれなりに多くなってきていたものの、想像していたよりも幾らか広い山頂なので、腰を落ち着けるスペースは確保出来た。

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ピストンで下山

帰りのバスは16時半が最終なのだが、茨城から来ている友人のことを考えると、出来れば1本早い15時半のバスに乗ってしまいたい。
下りはピストンで道草を食うようなポイントも無いので、少々スリッピーな急斜面をハイペースで下る。

富士見平小屋まで下りた時点で14時半。ここから瑞牆山荘のバス停までは40分なので、これなら安全圏だろう。
…ということで、富士見平小屋でビールを注文し、表のベンチで乾杯!
本当は地ビールが飲みたかったんだけど、製造元が火事で全焼してしまったらしく、販売再開はもう少し先とのことだったので、今回は缶ビールで我慢。


17時少し前に韮崎駅に戻ったまでは良かったんだけど、帰りは特急に乗ろうと思ったら、何と次の便は1時間後。まぁ個人的にそれほど急ぐわけでもないので、再度缶ビールを買い込んで乾杯。
その後は駅前の 韮崎市民交流センターNICORI でお土産の信玄餅等を物色。外は適度に涼しくて快適だったし、結果的には丁度良いクールダウンの時間になった。

天候は完璧とまでは言えなかったものの、以降の週末は雨続きだったことも考えると、結果的に9月10日時点では最高のタイミングだったのかもしれない。山頂到着直後はギリギリで展望も得られたし、これでもツイていた方だろう。
やはり五丈岩を見られなかったのが心残りではあるけど、コース自体は変化に富んだアスレチックな感じで面白かったし、充実した山行だった。
直前で1人欠けてしまい、しばらく4人揃っていない状態が続いているので、年内に何とかフルメンバーで有終の美を飾りたい。

DATA

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