駄菓子屋ゲーム博物館

友人から「レトロゲームの博物館的なものを見付けた」との連絡が来たので、早速その週末に3人で行ってみることにした。一言で”レトロゲーム”と言っても色々あるが、今回はビデオゲームの類ではなく、駄菓子屋なんかに置かれていたもっとアナログな世界である。

我々が小学生で駄菓子屋に通っていた頃には既にビデオゲームが主流であり、中学生になる頃にはストリートファイターをはじめとした格闘ゲーム全盛の時代。今回のようなアナログゲームは駄菓子屋からも姿を消していて、個人的には毎年春休みに来ていた北千住の駄菓子屋の軒先で少し触った記憶しかない。
そんなワケで、世代的に激しく懐かしさを感じるというより、「3周ぐらい回って逆に新鮮」といった感覚になるだろうと思われる。

ランチハウス美味しん坊

目的の店は、都営三田線の板橋本町という場所にある。板橋区の東端なので個人的に土地勘が全然無いのだが、北区の十条に近いと言われて位置関係を把握出来た。
11時半に改札前で集合して、とりあえず駅前の『ランチハウス美味しん坊』で腹ごしらえ。古き良き洋定食屋といった感じで、そこまで突出した味ではないものの、今日のイベントとの相性は良好。

縁切榎

ランチ後、とりあえずレトロゲームの前に 縁切榎 に立ち寄り。全く知らなかったスポットだが、江戸時代からの名所らしい。名前だけ聞くと不穏な印象を受けるけど、「悪縁を断つ」という意味合いもあるのだそうな。
ただ、奉納されている夥しい数の絵馬を見ると、どちらかと言えば怨念のような、呪詛を書き綴ったものが多く、やはり名前を聞いた直後の不穏な印象は拭えなかった。

駄菓子屋ゲーム博物館

腹ごしらえと寄り道が済んだところで、いよいよレトロゲームを目指す。
今回訪れるのは、駄菓子屋ゲーム博物館 というお店。テレビや雑誌で何度も取り上げられているので、見たことがある人も多そう。
ただし、どちらか言うと「コン太村」と書かれた看板の方が目立っている。(駄菓子屋ゲーム博物館は、コン太村の一部という位置付けらしい)

店の向かいには清水稲荷神社があり、駄菓子屋とセットで非常に懐かしい雰囲気。

店の前には色々と普通じゃないガチャガチャと、明るい家族計画的な券売機。この券売機で入場メダルを買って入店するというのが、ここのシステムらしい。
ちなみに両替機が併設されていないため、中に入ってすぐのカウンターで直接入場料を払うことも出来るようになっている。入場料は200円で、入店すると1枚10円相当の遊戯用メダルが10枚支給される。

店内は所狭しとレトロゲームが並び、まさに博物館状態。メダルでのみ遊べるもの、現金でのみ遊べるもの、両方に対応しているものがある。
基本的にすべて、クリアすると何かしら見返りのあるゲームとなっていて、メダルの台はメダルが増える、現金の台は得点札が出て来るものが多いようだ。
得点札はカウンターに持って行くと10点=10円として扱われ、駄菓子やジュースと交換出来るようになっている。

攻略の糸口すら掴めない台もあれば、コツが分かれば比較的クリアし易い台もあり、単純にメダルや得点札を稼ぐことを目的にするのなら、まずは台の選定が重要になるが、大人としては単なる稼ぎよりも、難しい台を意地で攻略したくなる。
大人の財力にモノを言わせて大人げなく注ぎ込んで豪遊しても、1時間で数百円というコスパの良さは、今時信じられない不思議さだった。

ちなみに13時半の入店直後はまだ空いていたのだが、前日の土曜が悪天候で、当日が晴天という条件もあってか、1時間後の退店時には台の行き来に難儀するぐらいの混雑ぶり。遊ぶことに専念するなら、午前中や夕方に訪れるのが良いかもしれない。(賑やかさが楽しいという面もあるので、混雑時もそれはそれでアリ)

最後に点数札をシガレットココアと交換して退店。
神社の境内で蚊に刺されながら駄菓子とジュースを満喫して、本日のメイン企画は終了となった。

十条で風呂と飲み

その後は十条まで歩いてアーケードをブラブラしつつ、十條湯 (銭湯) の水風呂でサッパリしてから赤羽の飲み屋をハシゴしてお開き。

駄菓子屋自体が絶滅の危機に瀕している状況だけど、やはり幼少時に十円単位で社会に接するという経験は他で得難いものでもあり、何とかこういった環境を自分の子供にも残してやりたいと改めて感じた1日だった。

コメントを残す