▲ 真冬の遠足 – 鎌倉アルプス (159m)

六国見山

ここからはそのまま建長寺に下りるか、更に歩いて明月院に下りるかという選択肢になる。
社長が「学生時代にこの辺を歩いて、円覚寺に下りた記憶がある」と言うので、とりあえず円覚寺への分岐を探しつつ、明月院方面を目指すことに。
長い石段や笹薮が出て来たりして、ここまでの道とは異なる印象。

若干のアップダウンを経て、明月院近くの一般道に下山。ここに至るまで、道標等に「円覚寺」の名は出て来ない。うーむ。
地図ではここから六国見山を経由すれば円覚寺の裏手に下りられそうな配置なのだが、地図上にそれらしき登山道の表記も無ければ、案内板も見当たらない。

六国見山に取り付けそうな道を探して住宅街をウロつき、この辺に住まわれていると思しきご婦人に尋ねると、何とか六国見山を通って円覚寺に辿り着けそうなルートを教えてもらうことが出来た。
ただ「とても面白いコースで私は好きなんだけど、ごにょごにょ…」とか、「円覚寺と住宅街に下りる分岐があって、円覚寺の方は柵があって行き止まりなんだけど、ごにょごにょ…」といった具合に、あからさまに含みのある言い方をされていたのが引っ掛かる。
どうもそのコースはオススメらしいのだが、あまり一般的に歩かれているものではないようで、あまり「是非どうぞ」とも言えず、結果として上記のような物言いに終始している感じである。
多少の悪路は慣れっこだし、ここから引き返すのも精神的に難儀なので、六国見山を目指すことに。

ご婦人の情報はかなり正確で、言われた通りに登山道への入口を見付けることが出来たのだが、知らなければ分かりっこないような民家の裏手で、当然ながら案内板等は一切無い。
国土地理院の地図にも載っていないような道で、多分、登山道と言うより昔の生活道路のようなものなのではないかと推測される。
至る所に小さな蜘蛛の巣が道を塞いでいて、ここ数日で人の往来があったとは思えないが、道自体はしっかり踏み固められているので、道迷いの心配は無さそうだ。

稚児墓の脇を通り、登山道に入ってから10分程で六国見山に到着。我々はマイナーなルートから来てしまったが、他にちゃんとしたコースが整備された公園になっている。
“六国 (相模、武蔵、安房、上総、下総、伊豆) を見渡せる山” と名付けられているだけあって、広くて綺麗な山頂からは、この日一番の展望を満喫することが出来た。
“夫婦桜” という立派な桜の木もあり、隠れた桜の名所となっているようだ。

円覚寺裏手から下山

さて、問題はここからの下山コース。
我々が通ってきた道の他には「→大船高校」と書かれた道と、「→南口広場」と書かれた道の2つが選択肢として残されているのだが、大船高校は完全に逆方向なので、消去法的に南口広場に向かうしかない。
とりあえず南口広場を目指し、10分も掛からずに着いてしまったものの、恐らく円覚寺とは支尾根を挟んだ隣に下りてしまっている。
田畑や住宅があって、遭難しているような深刻な状況ではないけど、ここから北鎌倉の駅に向かうには、ちょっと大回りしないとならないので骨が折れそうだ。

先程道を尋ねたご婦人の情報では、どこかから円覚寺裏手に出られる道があるらしいので、しばらくウロついて突破口を探していると、何とか情報にあった金網と案内板を発見。
情報にもあったが、この道では先程一旦下山した明月院の方に下りる道と、円覚寺の裏に出る道に分岐していて、円覚寺の方は通行止めになっているようだ。
ご婦人の話によれば「行き止まりだけど、ごにょごにょ…」ということであり、道を進んで間もなくその分岐が現れたので、ひとまず興味本位で円覚寺方面に進んでみる。
すると、あっけなく円覚寺の境内に辿り着いてしまった。目の前には国宝である「洪鐘」が…

どうやら先程のご婦人も同じことをした経験があり、個人的にはそれがオススメなんだけど、一応やってはいけないことなので、大っぴらに勧めるわけにもいかず、結果あのような歯切れの悪い説明になっていたのだと合点がいった。もうやらないので、今回だけ許して下さい。


円覚寺と言えば北鎌倉駅のスグ裏であるからして、境内を通ってあっさりと下山。何だかんだ時間を食って、気が付けば15時近く。
昼も食べていなかったので、まずは駅向こうの中華定食屋で空腹を満たし、家へのお土産として、社長オススメの松花堂「あがり羊羹」を購入。帰宅して早速食べてみたら、絶妙な甘さと柔らかさで美味しかった。

朝方まで結構雨が降っていて、わざわざ雨の中を決行するか、コースコンディションはどうなのか等の不安要素もあったけど、結果的に最後は快晴。
後半は不確かなコースをグダグダになり掛けながらも何とか駅に降りられたし、半ば偶然だが六国見山からの素晴らしい景色も堪能出来た。直前までの状況を考えれば、90点ぐらいは付けられそうな内容と言える。

2月はしばらくバタバタするので、次は3月中旬~4月ぐらいだと思うが、春山に向けて身体がダレないように気を引き締めて過ごしたい。

DATA

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