EXPO 2025 大阪・関西万博

いのちの遊び場 クラゲ館

当日予約が出来なかったので、あとは予約無しで入れるパビリオンを探して彷徨うことになる。メジャーなパビリオンは1~3時間待ちで、暑い中を子連れで並ぶのは厳しい。とりあえず、入場待ちの無い「いのちの遊び場 クラゲ館」に入ることにする。

クラゲ館は地上「いのちのゆらぎ場」と地下「いのちの根っこ」に分かれていて、地下は予約が必要。地上は屋根があるものの、ほぼ屋外となっている。ゴミから生み出された「ミドルクラゲ海月」が浮遊し、視覚・聴覚・触覚で体感するアート作品が並んでいる。

お祭り的な賑やかさを楽しめる展示だけど、万博におけるこの館の位置付けはちょっと分からなかった。地下までトータルで回れば、また違った何かが見えてくるのかもしれない。

チェコパビリオン

こちらもほとんど待たずに入れた「チェコパビリオン」。ボヘミアン・クリスタルで覆われた回廊上の建物が美しい。
1階のレストランではチェコビールのピルスナー・ウルケルが飲めるのが魅力的なんだけど、ほぼ徹夜状態でビールは行動不能に陥る危険性があるので、グッと堪えてスルー。

展示は回廊をゆっくり4階まで上がっていく構造で、ドローイングや彫刻、映像といった様々なインスタレーションを楽しめる。美術館として回るには十分だが、我が子的には求める刺激と方向性が噛み合わず、唯一「ウランガラス」の怪しい光に見入っていたぐらい。

ガスパビリオン おばけワンダーランド

12時半から、2か月前抽選で予約していた「おばけワンダーランド」へ。XRゴーグルが売りの子供向け展示といった感じで、40分で4つの部屋を回る構成らしい。

最初の部屋は “部屋” というより “廊下” といった感じで、空間投影型の3Dアニメーションによる注意喚起と導入演出程度。

2番目の部屋で、いよいよXRゴーグルを装着。ベースは MetaQuest 3 だが、固定用のバンドが増設され、しっかりマウント出来るように改造されている。

このアトラクションはXR (Extended Reality / Cross Reality) の中のMR (Mixed Reality) に属し、室内空間をそのまま映しつつ、そこにバーチャル要素を融合させたもの。室内の他の人達はお化けに見えていて、自分も他の人からはお化けに見えている。
指示に従って手を翳すと掌から光の筋が現れ、巨大なお化けを抑え込むというシンプルなものだが、他の人の筋も映し出されるので協力プレイっぽさがあり、みんなで成し遂げる達成感が面白い。

このXRゴーグル体験が看板ではあるのだが、実際にゴーグルを付けている時間は5分ちょっと。さすがにもう少しじっくり楽しみたかったのが本音だ。

3番目の部屋は、空間投影型の3Dアニメーションによる振り返り。ガスパビリオンの肝である “e-メタン” を理解する上で重要なコンテンツなのは確かだけど、期待していたより随分あっさりとXRゴーグルが終わってしまったため、その後にただ映像を流されるだけだと肩透かし感が強い。

最後の部屋はパネル展示。ここまでの部屋は受動的に情報を受け取る形だったので、最後で読み物タイプを詰め込んできた感じ。日本語と英語で表記されているので文字量が多く、レイアウトの工夫で読み易くしているものの、全部読み通すのはなかなか骨が折れる。

XRアトラクション自体は期待に沿うもので子供も楽しめるけど、想像よりボリュームが少ないのがとにかく惜しい。