▲ 秋目前の単独行 – 四阿山・根子岳 (2,354m)

四阿山 → 嬬恋清水 → 中四阿

40分ほど山頂に留まって、いよいよ下山。
まずは来た道を引き返して木道を下るが、中四阿に向かう前に、地図で気になっていた「嬬恋清水」という湧水に立ち寄ってみることにする。
この日はかなり暖かくなる予報が出ていたが、歩いていると”暖かい”というより”暑い”に近く、下りは長袖の化繊シャツ1枚を腕まくりして丁度良いぐらいの陽射しだった。

木道の途中に中居峠方面に南下する分岐があり、自分の足なら往復30分ぐらい。結構下るので帰りはちょっとシンドいが、開けた山の斜面にポツンと現れる湧き水で、山頂に近いのに一年通して涸れることが無いというのは、ちょっと珍しい。(関東最高地点の湧水)
何より、山岳信仰とも密接に関わる霊水とのことなので、これをスルーするわけにはいかないだろう。

かなり冷たいとの情報もあり、夏日のように暑くなったこのタイミングなら、きっと美味しいはず。
…と思って飲んでみたら、これが何とも非常に苦い。苦みがずっと口の中に残る。これは… 美味しくない…
どうやらマグネシウムの含有量が多いと苦くなるようで、勿論身体に悪いわけではないと思うが、渇きを癒したり涼を取るためにゴクゴク飲めるようなものではないことは確か。霊水っぽいと言えば霊水っぽい?とか何とか自分を慰めつつ、元の木道に戻ることにする。
味はちょっと残念だったけど、イベントとしては十分満足出来たので、四阿山に登るなら毎回立ち寄りたいぐらいには面白かったかな。


木道まで戻ったら、あとはひたすらガシガシと下り、根子岳と中四阿との分岐を今度は中四阿方面に向かう。こちらのコースは小さな岩がゴロゴロしていて若干歩きづらい代わりに、泥濘はほとんど無い。南側の展望が良い区間も長く、雄大な景色を眺めながら気分良く下山することが出来る。

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途中、赤い葉の低木が群生している斜面があり、最初は紅葉かと思った。これは何という木だろう?
紅葉のようでもあり、花畑のようでもあり、なかなか美しいポイントだ。ちなみに所々だが本当に紅葉している木もあり、少し早い秋の訪れを感じることが出来た。

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中四阿の手前は荒廃地が多く、振り返ると四阿山の大きさと相まって迫力十分。
中四阿自体はコース上の小ピークといった感じで登り返しが小さいが、露出した岩々と低木の斑具合が面白く、好展望も含めてユニークな山だ。

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中四阿 → 菅平牧場

中四阿以降は下り一辺倒の道となり、延々と標高を下げ続ける。
これを上るとなると、個人的には結構ダレるんじゃないかと思うのだが、上って来る人もそれなりに多く、やはり一様にキツそうな表情を浮かべていた。

そう言えば、根子岳からのルートと同様にこちらも笹が多いが、こちらは道幅が狭い区間が多く、早朝だと朝露に濡れるリスクが多いと思われる。

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下り切ると大明神沢を渡って牧場脇に出る形となるが、その区間が割と長い。
地図では沢に架かる橋に「老朽化注意」と書かれていたが、別段朽ちている様子は無かった。ただ、丸太を縦に並べただけのものなので、濡れている場合や増水している場合など、コンディションによっては注意が必要になるかもしれない。
ちなみにやっと牧場に着いたと思ってからも、駐車場までは意外と距離があるので、精神的な余力は残しておこう。

下山後

12時に牧場の駐車場に帰着して、無事に下山が完了。
駐車場近くの売店にはソフトクリームや牛乳があるが、事前に調べた情報によると、ソフトクリームは全然生乳感がなく、その辺のラクトアイスと変わらないとの酷評が目立つ。それならと思い牛乳を飲んでみたんだけど、牧場に期待する濃厚さは全然感じられず…


まだ12時過ぎだったし、折角の遠征なので 鹿沢温泉 辺りに寄って帰ろうかとも思ったのだが、3連休最終日+快晴という条件を考えると、ここからのプラス2時間は結構博打な気もする。
幸い、四阿山は期待以上の成果だったこともあり、今回はどこにも寄らずに直帰することにした。

結局のところ、12時半に現地を発っても、ちょこちょこ緩い渋滞にハマって帰宅したのは18時少し前。往路は3時間だったので、2時間ぐらいは余計に掛かっていることになる。温泉に寄っていたら、帰宅は何時になっていたことやら…
関越道だから渋滞も大したことないだろうと、舐めて掛からずに正解だった。

今年は回数こそ多くないものの、展望に恵まれた山行が続いている。今のところ、年内に残す計画はあと1回なので、この調子で最後まで完走したいところだ。

DATA

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