雨の飛騨高山 1日目

祭好きの自分としては予てより興味深々だった高山に、ようやく行ってきた。
高山の祭りと言えば春と秋なので、今時季は特にそういったイベントは無いのだが、個人的に「飛騨と言えば夏」というイメージが強くあるので、敢えて初夏を狙ってみた。
梅雨も明けたし、まだ暑くなり切る直前の今なら、きっと快適な旅になるだろう。

…と思っていたら、全国的に雨模様の週末。東京も雨だし高山も雨、旅程を丸々飲み込むような雨の予報に出鼻を挫かれる。
嘆いたところで天気は良くならないので、気を取り直して品川から6時半の新幹線に乗車。8時に名古屋で降りて、40分後の高山本線「ひだ3号」で11時に高山に到着。高山本線は木曽川や飛騨川の渓谷沿いに走るので、車窓からの風景は見応えあり。

JR 高山駅

高山到着の時点でも依然として一両日中の天候は雨との予報。
計画では1日目を市内観光、2日目を白川郷という割り振りで考えていたが、この時点でまだしばらく降水は無いと踏んで、急遽そのまま白川郷に向かうことにした。

白川郷へは駅前の濃飛バスセンターからバスで50分。11時50分のバスに乗り込む。

白川郷

12時半過ぎに白川郷に到着。…と同時に雨の出迎えを受ける。
5分ほど雨宿りすると雨が止んで、雲間から青空も覗くようになった。
バスを降りたポイントは白川郷の出張所的な場所で、食事処と土産物屋が数店あるぐらい。所謂 “集落” へは100余メートルの吊橋を渡って、川向こうに行かなければならない。吊橋なのでそれなりに揺れはするが、特に不安を感じることなく渡ることが出来る。

吊橋を渡ると、そこはもう茅葺屋根の家が立ち並ぶ集落。
かなり観光地然としているので情感はそこまででもないけど、映像や写真でしか見たことがなかった風景の中に居るというのは、やはり感慨深い。

メインストリートに何やら手旗を持った人が多く出ているなと思って見ていたら、「ぎふ清流国体」「ぎふ清流大会」と書かれた旗を手渡された。どうやら秋に行われる「ぎふ清流国体」の炬火リレーが催されているらしい。
丁度、子供達が掲げる松明に火が灯されて、スタートするまでの一部始終を見ることが出来た。期せずして地元のイベントに参加することが出来て、テンションが上がる。

食事処 いろり

お腹が空いたので、目星を付けていた食事処 いろり へ。
自分が「揚げだしとうふ定食」、相方が「焼とうふ定食」を注文。薄味ながら、しっかりと風味を感じる素朴な味わいを満喫。

荻町城跡展望台

いろりを出て、集落を一望出来る「荻町城跡展望台」に向かう。
大通りから山道に入るまでの区間は、一面の田んぼの中に茅葺屋根の家が建つ絵に描いたような風景。展望台は山道 (舗装路) を15分ほど上った場所にあり、今はぽつんと1つ社があるばかり。
そう言えば戻って来てから気付いたのだが、白川郷は一部で有名な某ゲームの舞台であり、PC版を一通りやった自分としては、今振り返ると色々思い出される場面もあって、二度楽しめた。