▲ 山と温泉の協奏曲 – 那須岳 2日目 (1,917m)

1日目 からの続き。

明け方3時半に起床。
山小屋での朝は大抵そうだが、概ねアラームの10分前に自然と目が覚める。昨晩は21時半に就寝しているので、これでも6時間は寝ていたことになる。
2時間程度の仮眠でスタートした昨日とは違い、寝起きからエンジンの掛かり具合は良好だ。

朝焼けの温泉

外も部屋もまだ真っ暗なので、ヘッドライトの灯りで風呂道具を搔き集めて外に出る。
我々以外に露天風呂で夜明けを待つ人は居なかったようで、貸切状態の湯舟に広々と浸かる。
昨日の時点で今日の午前中は快晴、午後から雨になる予報だったはずだが、今のところは全体的に雲が多く、昨日よりも晴れるようには見えない空模様だ。やはり、昨日の内に三本槍まで足を延ばしておいて正解だった。

4時を回ると徐々に空が白み始め、4時半には朝焼け。
露天風呂は南西が開けたロケーションなので、残念ながら日の出を見ることは叶わないが、山間の露天風呂に浸かって静かに朝を待つというのは特別感があって素晴らしい。
この頃になると、他の宿泊客も数人訪れてきた。

三斗小屋温泉 → 茶屋跡避難小屋

部屋に戻って身支度を済ませ、5時少し前に出発。キッチンは6時半の朝食に向けて慌ただしくなり始めている。
見送りに出てくれた女将さんと、昨日の雨も踏まえて「山は早発ちに限る」と話して宿を出た。女将さんだけではなく、宿の方々は皆さん非常に気持ち良い接客で快適に過ごせました。ありがとうございます。

さて、すっかり陽は昇っているはずだが、やはり昨日よりもスッキリしない曇りがちの空だ。昨晩長雨にならずに済んだお陰で、足元がそれほどぬかるんでいなかったのはラッキー。
2日目は昨日三斗小屋温泉に来た道ではなく、まずは南回りで”峰の茶屋跡避難小屋”に向かう。
昨日のルートはゴツゴツとした小さな岩が多く浮いていて気が抜けなかったが、こちらはアップダウンが少なく、道も安定していて非常に歩き易い。もし途中で昨日のような豪雨に見舞われたとしたら、こちらのルートで旅館に向かう方が安全だろう。

5時半に沼原分岐を過ぎて、間もなく “延命水” と書かれた水場が現れる。梅雨時期で降水が多いせいか、水量が豊富だし冷たくて美味しい。
山と高原地図には水の流れまで描かれていないが、無間谷という沢に架かった御沢橋も渡る。

6時手前で那須岳避難小屋の脇を通過すると、峰の茶屋跡避難小屋までガレ場を一気に上がる。一見傾斜がキツそうな印象ながら、実際に歩いてみると非常に歩き易く、距離も短いので楽な区間だ。
展望が回復するので気分も良いが、風は通るので悪天候時の様相が大きく変わりそうな印象もある。

▲ 別ウィンドウで全天球写真を表示します
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茶屋跡避難小屋

6時半に峰の茶屋跡避難小屋に到着。
ここからロープウェイ山頂駅までは、お鉢を巡っても1時間弱で着いてしまう。
この時間はまだひんやりと涼しかったので、クッカーでお湯を沸かしてコーヒーで小休止。

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茶屋跡避難小屋 → 茶臼岳 → 那須ロープウェイ

昨日と逆走する形でお鉢を巡り、7時過ぎには茶臼岳山頂。
ブーンというけたたましい音が聞こえると思ったら、ドローンを飛ばして空撮している人が居た。
山番組などで映像を観ているので非難出来る立場でないけど、若干興醒めな感じがしてしまうのも確か。

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茶臼岳からロープウェイ山頂駅までは、上りよりも幾分長く感じる。昨日は到着直後でテンションが上がっていて感じなかっただけかもしれない。このコースに限ったことではないけど、ガレ場は下りの方がスリッピーで気を遣うのが影響しているのかも。

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7時半にロープウェイ山頂駅に到着。始発は10分後なので、ほぼロスタイム無しの完璧なスケジュールで下山することが出来た。
家に帰るまでが遠足 (山行) だけど、まずはここまで無事に戻れて何よりだ。

そんなわけで、今年はいつになくスムーズで充実した泊まり山行となった。
でも、いつもの4人が揃ってこそという部分は残ってしまったので、来年こそは何とかフルメンバーで日の出を見たいものである。
毎度ながらワガママを許してくれる相方に感謝しつつ、来年に向けて体力維持と強化に励みたい。

この後は 北温泉旅館 で汗を流し、宇都宮で餃子 を食べて帰宅したのだが、長くなるのでそちらは別記事で。

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