西峰 → 剣ヶ峰山
西峰から剣ヶ峰山へは気持ちの良い稜線歩きだが、アップダウンはそれなりに多く、この暑さと湿度ではなかなか骨が折れる。
ただ、半分ぐらい進んだ辺りで遂にリフトの最高地点を迎えるので、ここからがようやく本当の山歩きと言った気分を味わえる。背の高い樹木も無くなるので、展望も良い。
剣ヶ峰山の手前はそこそこの急登。長くはないので何とかなるが、所々にぬかるむ箇所があるので、特に下りでは気を付けたい。
9時、剣ヶ峰山到着。別名「西武尊」。標高2,020m。
左右が切れ落ちた尖峰で、山頂はベンチも置けないほど狭い。眼前に聳える武尊山はさすが百名山といった感じで、夏山の濃い緑が清々しい。
ちなみに高手新道より東側の川場野営場からアクセスするコース上にも「剣ヶ峰」があるが、そちらには最後に「山」が付かないという違いがある。
剣ヶ峰山 → 武尊山
山頂直前の上りがそうだったように、武尊山に向けての下りもまた、初めに急な下りが待っている。こちらは短いながらも数少ない急な岩場なので、特に濡れているコンディションでは慎重を期したい。
尖峰からの短く急な下りを終えると、北西の武尊神社方面への分岐を挟み、いよいよ武尊山への上り返しが始まる。
最後の上りは見た目通りの急登だが、こちらはガレ場とザレ場のコンビネーションに加え、濡れた木の根が滑り易い嫌らしい区間だ。恐らく本コース最長の急登区間だが、それでも延々と上り続けるような長さではないので、これが最後だと思って頑張るしか無い。
山頂直前で先に書いた川場野営場からのコースと合流する形となっていて、先にある中ノ岳との鞍部には三ツ池という窪地池が見えている。
武尊山 山頂
10時半手前、ようやく武尊山山頂に到着。こちらの別名は「沖武尊」。
山頂は比較的広く、そこそこの人数でも大丈夫そうだが、ベンチ的なものは短い丸太が1本横たわっているのみ。
急登が始まる時点で雲に覆われ始めていたので期待はしていなかったが、山頂に到着しても雲は抜けず、残念ながら展望はほとんど得られず。1人だけ居た先客も少し待っていたが、程無くして諦めて下山していった。少しでも雲が切れることを願いつつ、腰を下ろして昼食にする。
ピストンで下山
山頂には30分程留まってみたが、一瞬雲が薄くなるタイミングがあったのみで、山域全体をすっきり見渡せるチャンスは訪れなかった。残念なのは確かだが、手前の剣ヶ峰山でしっかり展望を得ることが出来ていたので、手ぶらで帰る程のガッカリさは無い。
帰りの道程もピストンでそれなりに長いため、変に気を落とさず、気を引き締めて下山を開始する。何せ、山頂直下はいきなり緊張感のあるザレ&ガレ場だ。
山頂から一気に下り、今度は剣ヶ峰山に上り返す。往路よりも消耗している分、この急登が思いの外シンドい。
そう言えば、武尊山側から見る剣ヶ峰山は、どことなく赤岳の稜線を彷彿とさせる。
剣ヶ峰山以降もダラダラとアップダウンを繰り返しながら帰るだけなのだが、復路ではアブに襲われなかったことだけが唯一にして大きな相違点だった。アブは日の出直後と日没直前の2~3時間がお食事タイムらしく、日中はほとんど襲って来ない。
高手山の前後はアブを払うのに必死でコース自体の記憶がほとんど無かったりしたので、ピストンなのに初めて歩くような変な感覚だった。
帰宅
14時半に川場キャンプ場駐車場に帰着。出発時は1台だったけど、このタイミングでは5台に増えていた。
また、夏営業しているスキー場でイベントが催されていたらしいのだが、自分が下山するより幾分早く終わっていたようで、上から最後の数台が下りて来ていた。どれぐらい参加者が居たイベントか分からないけど、こちらが帰るドンピシャのタイミングじゃなくて良かった。
マイカーに集るアブやハチを追い払い、何とか乗り込んで着替えを完了。
沼田ICからここまでの間に立ち寄れそうな温泉が幾つかあり、寄っていこうか悩んだのだが、渋滞が気になって真っ直ぐ帰ることにした。関越道は高坂SA付近で20km強、約50分の渋滞。完全に停車することが2~3回あったぐらいで、そこまで酷い有様に遭わずに東京まで戻ることが出来た。
結果的には、15時に現地発で18時半に帰宅。お盆最終日で多少はUターンラッシュが残っていたことを考えると、比較的スムーズに帰れたかな。
当初の予報より展望が得られず、とにかく湿度とアブに付き纏われてしまったが、何とか4ヶ月振りの山行を無事に終えることが出来た。あまり狙ってはいないものの、久々に新たな百名山に登ることも出来たし、トータルとしてはそれなりに満足。
次は1ヶ月後に苗場山での泊まり山行を予定しているので、体調を整えて楽しみに待ちたい。
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