▲ 三度目も正直 – 富士山 (3,776m)

学生時代からの仲間内5人で、富士山に登ってきた。3年連続、通算3回目の富士登山。
今回のメンバーはいずれも自分がここ数年を掛けて山に誘い続けた友人達なので、富士登山の経験があるのは自分1人。( 去年 もだけど)
ただ、同じメンバーで 雲取山 への山泊も経験しているので、体力的な不安は特に無い。

吉田口登山道

過去2回は車があったので、人の少ない須走口というルートから登ったのだが、今年はバスツアーを利用する都合、最も混雑するという吉田口から頂上を目指す。今回も土曜の夜に出発して、山頂で御来光を拝むタイムスケジュール。

吉田口

当日の天候は、登っている時間帯をスッポリ覆うように見事な雨の予報。
これまで富士山で雨に当たったことが無い (曇りさえも無い) ので、個人的には「少しは降らないかな?」とか不純な期待もあったのだが、ここまで完全な雨模様だとさすがに厳しいと思う。
雨具を用意しつつも不安を抱えて五合目に着くと、予報を覆して見事な星空だった。

テキパキと準備を済ませ、他のグループと被らないタイミングで早めに出発。吉田口は人が多いものの、登山道の道幅がやたら広いので、それほど窮屈でもない印象。ただ、須走口と合流する八合目辺りから、道幅が狭まり岩場が増えるため、行軍速度が著しく低下する。これは須走口から登っても同じ状況。
この岩場は楽なルートを選ぶと渋滞してしまうものの、傾斜のキツいルートを使えば大幅な時間短縮が可能なので、今回は積極的に活用。山頂付近で渋滞して時間をロスすること必定なので、稼げるときに少しでも時間を稼いでおかなくてはならない。

高山病

1人が六合目、もう1人が八合目で高山病の症状を訴える。
過去2回の経験上、九合目付近から混雑が激化して立ち止まるスペースが減るため、九合目手前まで全員で行動し、そこから先は各人のペースで山頂を目指すことになった。(遅れているメンバーを待つことが難しい)

富士山 山頂

4時半過ぎに、先行した3人で山頂に到着。既に空が白み始めていたので、急いで日の出が見易い場所に向かう。

5時手前で日の出が始まる。実は過去の2回は山頂まで辿り付く前に日の出を迎えてしまっていたので、山頂での御来光は今回が初めて。光景そのものは山頂でも登山道でも大差無いはずなのだが、やはり登頂した達成感の中で拝む太陽は格別。

日が出た直後の山頂はまだまだ寒く、辺りには雪が残っている状態。登っている間は発熱しているのでいいのだけど、止まっていると体温が一気に下がる。すっかり冷え切ってしまったので、山小屋でラーメンを食べつつ残る2人を待つ。

6時頃に全員が揃い、これで晴れて登頂成功。
ちなみに自分は去年に続き、高山病はほぼ皆無の状態。年1回の登頂ぐらいで順応するはずもないと思うのだが、何かしらコツのようなものでも身に付いたのだろうか。

ここから火口を回る「お鉢巡り」をするかどうかの選択があるのだけど、大なり小なり全員が高山病の諸症状を訴えていたので、大事をとってそのまま下山。

吉田口 (下山道)

帰りはひたすら同じような傾斜の道を下る。須走口はクッションの利いた砂利道のお陰で簡易砂走りのようなことが出来るのだが、河口湖口ルートはそれが無いので、延々とダラダラ下らなくてはならない。
どちらも往路の難易度・混雑度は変わらないので、身軽な人なら砂走りを活用出来る須走口の方が、復路で楽が出来てオススメ。

10時過ぎに登山口に到着。
7時過ぎに山頂を出て、途中で30分程仮眠しているので、大体2時間半で下山した計算。帰りのバスが出るのは14時なので、レストハウスで早めの昼食を摂り、あとは道端で仮眠。


今回の富士山は、とにかく海外勢、特にアジア圏が多かった印象。一番メジャーなルートを登ったからかもしれないが、1/4ぐらいが海外の人だった気がする。それはそれで別にいいんだけど、何だか不思議な感じだった。

3年目の富士登山も快晴で幕を閉じ、結局一滴も雨に降られることが無かった。去年の八ヶ岳・雲取山も含め、2,000m超の山では全て抜群の快晴に恵まれている。山の天候の不安定さや悪天候時の難易度を考えると、本当に有り難いことだ。

富士山に関しては今年で一区切りにするつもりでいるが、いずれまた登ってみたいと思う。
次に見る山頂からの光景が同じように映るのか、それとも少し異なって見えるのか、ひとまず今はそれが楽しみである。

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