▲ 霧中の男6人行 – 八ヶ岳 2日目 (2,899m)

1日目 からの続き。

2日目は夜中の2時過ぎに起床。睡眠は足りているのだが、さすがにまだ翌日になったという感覚に乏しい。他の宿泊客はまだ寝ている時間なので、静かに布団を畳んで1階に下りる。

1階の食堂で出発の準備。
大半は昨晩中に済ませてあるので、寒さに合わせて装備の微調整をする程度。

外に出ると、気温は低いものの雨は降っていなかった。
見上げると星空が見えるが、あっと言う間に雲に覆い隠されたり、またすぐに見えるようになったりと慌ただしい。上空は風が強そうだ。
とりあえず、雨が降っていないだけでも御の字と思っておこう。

赤岳

小屋の前に全員集合して、3時に出発。テント場の脇を抜けて樹林に入る。昨日の雨で足場は濡れているが、そこまでスリッピーな感じではないので支障は少ない。湿度があるので動くと暑く、風が強いので止ると寒いという、体温調節がやや難しい状況。
登り始めて少し経って、メンバーの1人が体調不良を訴えてペースダウン。小屋に引き返すことも検討したが、経過を見つつ徐行することにする。

ゆっくり登って1時間半を過ぎた頃から、森林限界を超えて岩場だけの道になる。
前回は日中だったので、振り返ると広大な景色が広がっていたけど、今回は濃霧の夜なので、目の前の岩肌以外は何も見えない。時折、一瞬だけ霧が晴れて、周囲の山々を確認出来るタイミングがある程度。
それでも、休憩中に見事な流れ星だけは見ることが出来た。

4時半を過ぎると、空が明るくなり始める。
我々は西側から登っているため、山頂に出るまでは朝日を目にすることが出来ない。コースタイムよりも遅れていたので、ご来光の瞬間を見るのはちょっと厳しい状況だが、この雲と濃霧では、どちらにしても見ることは難しそうだ。
山頂手前の岩場は幾らか峻嶮なので、焦らずゆっくり登頂を目指す。

赤岳 山頂

5時過ぎに赤岳の山頂に到着。辺りは赤く染まっていたけど、やはり綺麗なご来光は望めなかったようだ。
赤岳頂上小屋 に入って小休止。お腹が空いていたので2階の自炊部屋で朝食にしたかったけど、丁度宿泊客の朝食時間帯に入ってしまっていたため、それが終わるまで待つことに。
とある従業員に「宿泊客の利用が終わるまで使うな」ということを何度も念押しされたが、いやいや、別に一度言われれば分かりますってば…

6時半から待ちに待った朝食。各自で簡単に作れる・食べられるものをサックリ自炊。
この頃には辺りの雲も晴れ始めて、見事な雲海と遠くに富士山が見えるようになっていた。

朝食を済ませて小屋を出ると、これから歩く横岳・硫黄岳の姿が綺麗に見渡せる。これなら少なくとも午前中は雨の心配が無さそうだ。

横岳

7時半に頂上小屋を出発。
ここからしばらくはザレた急斜面が頻出するが、ほとんど濡れていなかったので意外と歩き易かった。

途中、隣の山肌で寝そべっているカモシカを発見。そう言えば、4年前にも居たんじゃないか?という話になり、置物疑惑が浮上。

岩に噛り付いたり、ハシゴを上り下りしたりしつつ、赤岳から1時間半で横岳。この赤岳~横岳の間はほど良くアスレチック感があり、アップダウンもあって楽しい。

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