▲ 世界遺産は遠く – 滝子山~大谷ヶ丸~コンドウ丸 (1,620m)

いつもの山メンバー主体で夏山へ。
この時季はさすがに暑いので、標高が高い山か沢・滝がある山という条件で候補を絞りたいが、遠出する余裕が無い状況ということもあり、後者を近場で探すことに。

3年前の秋に登った滝子山 は山頂直前まで滝・川・池があり、前回は山頂が曇って眺望を得られなかったので、そのリベンジを兼ねて再挑戦することにした。
今回はいつもの4人にメンバーの同僚を加えた計7人。日頃登る人数としてはいつもより多い上に、女性が1人含まれるという変則パーティーとなった。 (本当、いつも女っ気の無いむさ苦しいパーティーだからね…)

JR 笹子駅

1人が茨城方面からスタートのため、スタート地点の笹子駅に8時半の集合。
朝の時点での空模様は曇り。予報では夕方まで降水の心配は少なそう。このところ不安定な天候続きなので、これでもまだマシな方だろう。気温は22度ぐらい。

前回同様、沢と滝沿いのルートを登るので、しばらくは舗装路と砂利道をゆっくり進む。

沢沿いの登山道

寂ショウ尾根への分岐をスルーして、道証地蔵の脇から登山道がスタート。
しばらく間、渓流と付かず離れずの道を歩くので、涼を取るには最適のコース。

派手さは無いが粒揃いの滝を脇目に進む。
曲沢峠分岐では滝子山に向かう為のコースが二手に分かれていて、片方は左は迂回路、右は沢沿いをそのまま進むようになっている。
沢沿いのコースには「難路」とマジックで注意書きがあるが、前回歩いた際も特に問題はなかったので、今回もこちらを選択。
ちなみに迂回路を選んでも、そんなに大回りせずに沢沿いルートに合流するので、滝に執着しないのであれば、そちらを選んでも大差無いと思われる。

沢沿いルートの砂礫地帯は前回よりも砂が崩れて、歩き難くなったかも?
こちらのルートじゃないと見られない滝もあるので、コンディションに無理が無ければ、個人的にはこちらを選びたい。

以前はブルーシートで覆われていた小屋のようなもの。今回は若干整備されて、とりあえず休憩所として利用可能になっている。
脇を流れる小川の川底に金色に輝く鉱物なようなものが堆積していた。遠目でも金色に見えるぐらい量があって、一瞬「砂金?」と思うぐらい輝いていた。


小屋を過ぎると一気に視界が開けて、ダラダラと草原を歩く。意外と傾斜があって、見た目の解放感よりは疲れるポイント。でも、ようやくの展望ポイントで風も通るので気分は爽快。

源為朝自害の地という伝説がある鎮西ヶ池。
道標には “鎮西ヶ池山頂” とあり、この場所自体はピークではないのだが、この一帯を”鎮西ヶ丸”と呼称する場合の山頂として充てられているようだ。

滝子山 山頂

鎮西ヶ池を過ぎると、滝子山山頂までは残り僅か。直前の痩せた岩場を越えると、やはり手狭な山頂に到着する。
今回も残念ながら展望はほとんど無し。当然、富士山は影も形も見えず。背後でこれから向かう大谷ヶ丸、その奥のハマイバ丸 (破魔射場丸) が辛うじて見える。
まぁ今回は出発時点から展望は期待薄だったので、落胆せずに昼食にする。

大谷ヶ丸経由で下山

前回は山頂を抜けて檜平ルートで初狩駅に直接下山したが、今回は折り返して鎮西ヶ池まで戻り、北の大谷ヶ丸経由で甲斐大和方面に下りる。
大谷ヶ丸へのルートは全体的に展望が無いので若干面白みに欠けるが、アップダウンが小さくて危険個所も無いので、比較的スムーズに歩ける。
鎮西ヶ池を出てしばらくは道が狭くて鬱蒼とした道を黙々と進み、途中からブナ等が多く見られる、少し明るい樹林帯となる。

鎮西ヶ池から約1時間で大谷ヶ丸に到着。
想像通り展望は皆無だが、山頂自体は幾分広く、腰を下ろせる手頃な岩場もある。我々もアイスコーヒーで小休止。

大谷ヶ丸からUターンするように弧を描いて、南西側に下山。
鎮西ヶ池からは山頂直前に若干の急坂がある程度だったが、こちらはかなりの傾斜で一気に高度を下げる形となっている。
この日は土が乾いていたのでまだ良かったけど、これで滑り易かったら結構キツい。山頂でのご褒美が僅かであることも考えると、上りに使うのは遠慮したい長丁場である。

コンドウ丸

急坂を終えてからもダラダラと下りが続き、30分ほどでコンドウ丸。
こちらも引き続き展望は無く、ただの通過点といった印象。道標が無ければ気付かずに通り過ぎてしまうかもしれない。

コンドウ丸から20分強で、大鹿山と景徳院方面への分岐。
どちらを選んでも景徳院に下りることは出来るんだけど、今回はその後の予定もあるので、大鹿山には寄らず、真っ直ぐ景徳院に下りるルートを選択。
スギがメインの歩き易い細い尾根をサクサク歩くと、1時間弱で景徳院裏手に出る。

景徳院を横切って、広いバス停に到着。
栄和交通16時22分のバスに乗る予定だったけど、コースタイムより30分ほど早く下山したため、11分の甲府市民バスに乗ることが出来た。乗客は我々7人のみ。

甲斐大和駅までは10分弱。ここは大菩薩峠に登った際のスタート駅だ。
隣の勝沼ぶどう郷に向かう電車までしばらくあるので、バスはどっちに乗っても一緒だったかな。

勝沼ぶどう郷 天空の湯

勝沼ぶどう郷駅から、個人的にすっかりご贔屓の 天空の湯 へ。
人数が中途半端なので、テクテク歩いて高台に向かう。ぶどう狩りの時季に入る頃合いなので、ぶどう畑もなかなかに賑やか。

結局、今日一番の展望は「露天風呂から見渡す甲州盆地」という皮肉な状態だったけど、とりあえずこのロケーションには満足してもらえたようなので一安心。風呂上がりの生ビールが異様に染み渡る。
気持ち良くなり過ぎて駅までダラダラ歩いていたら、帰りの電車に微妙なタイミングになってしまった。結局、小走りでホームに駆け上がり、若干汗ばんで爽快感半減… (笑)
まぁ、人数が多いとこういうアクシデントは付きモノってことで、イベントとしては悪くなかったかな~

DATA

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