▲ 6年振りのスノーシュー – 入笠山 (1,955m)

下山

風除けも無いので、ちょっと強い風が吹くとグングン体感温度が下がる。
魔法瓶で持ってきたお湯でコーヒーだけ淹れて、冷え切らない内に下山を開始。
あの急斜面をスノーシューで下るのはちょっとキツそうだったので、帰りは大人しく普通の登山道を下る。

上りではそれほど気にならなかったけど、踏み固められた雪の斜面を下る場合、スノーシューだと若干スリップし易いので注意が必要。外すよりは着けていた方が歩き易いのだが、ヒヤッとする箇所が幾つかあった。
ただ、尻餅をついても柔らかい雪なので、転倒の衝撃自体はそれほど心配しなくて大丈夫。(勿論、足を捻るといった問題は別に存在するけど)

帰りは、上りでは使わなかったゲレンデ側の斜面を下る。
広いのでまだ踏まれていない雪もあったりして、スノーシュー的にこれはこれで楽しかった。

入笠湿原まで戻り、先程見上げていた南側のゲレンデ斜面を上ってみることにする。
遠目からだとかなり延々と上り続けるように見えていたのだが、実際に上ってみると、そこまで息が上がるほどの急勾配でもなく、案外すんなり上れてしまった。

林道に合流すると、道を挟んで3つの電波塔が並んでいる。自分の経験上、山で見掛ける電波塔は遠景かほぼ真下から見上げる格好になることが多く、全容を丁度視界に収められるような機会というのは、個人的に意外と珍しい印象を受けた。

往路の山道の方が距離的には近く、林道側は若干迂回する形になると勝手に思い込んでいたのだが、どうやらそんなことは無かったらしく、拍子抜けするほどあっさりとゴンドラ駅に辿り着いた。入笠山山頂からの時間は、1時間弱ぐらい。
かなりゆっくり歩いても、往復で2時間を見ておけば楽々往復出来るだろう。夏場なら1時間?

ゴンドラで下まで戻ると、一気に人が増えて大盛況といった感じになっていた。12時台だったので、丁度レストハウスに人が集まる時間帯だったのだろう。貸出時と違い、返却は至ってスムーズ。

諏訪 おぎのや

お昼過ぎということで、昼食の検討。
諏訪のご当地グルメを探したところ、目に留まったのは 信州諏訪 みそ天丼 なるもの。今回調べて初めて存在を知ったのだが、どうやら10年ぐらい前からあるものらしい。新メニューでもなく、郷土料理というほど歴史があるわけでもない微妙なポジション。
異次元の組み合わせって感じではないので、大体の着地点が見えてしまっている気もしつつ、逆にこれを目当てに諏訪に行くことは無さそう (失礼) なので、この機にトライしてみることに。

サイトの情報を見る限り、近隣でみそ天丼を提供しているのは20店弱。
パッと見で分かるほど特徴的な差別化はされていないようで、どの店にするか考えあぐねていたところ、おぎのや なる店舗があり、hikaruが言うには「それは”峠の釜めし”のおぎのやだ」とのこと。俺も峠の釜めしは知っていたが、それがおぎのやという店だとは、実はこの時まで知らなかった。
スキー場から一般道で30分と近く、取っ掛かりとしてはこれ以上ないカードなので、昼食はここに決定。

俺は峠の釜めししか知らなかったけど、おぎのやでは今回発見したみそ天丼に加え、担々麺やとんこつラーメンまで大々的にプッシュするカオスっぷり。店の造りは完全にドライブインやサービスエリアで、お土産コーナーも充実している。
食堂も同様、それぞれのブースから券売機で注文・受取というフードコートスタイル。うーん、想像していた雰囲気とかなり隔たりがあるな…

汁モノが欲しかったので、各自でみそ天丼、それと折半で担々麺を注文。みそ天丼は味噌が釜の形をした小鉢で提供され、自分で丼に掛けるようになっている。
食べてみた感想は、一言で表すと「普通」といったところ。天丼に味噌を掛ければ、まぁこういう味になるよねという事前の予想を超えるインパクトは無い。勿論、普通なので「こりゃダメだ」ってわけではないけど、名物としてはもう一押し足りない。
店によって若干違いはあるのだろうが、写真を見る限り、それほど振れ幅は無いように感じる。もっと店ごとに特徴を出すとか、幾つも食べ較べてみたいと思わせる仕掛けが欲しい。

諏訪 片倉館

食事を終えて、最後に立ち寄る温泉の選定を開始。長野・山梨辺りはそれなりに選択肢も多いけど、帰り際にサクッと立ち寄る距離感という条件で、我々のアンテナに引っ掛かる物件というのは、片手に収まる程度に絞られる。

今回は施設自体の面白さと、おぎのやからの距離を踏まえて、諏訪湖畔の 片倉館 に決めた。
100年近く前に建てられた国指定重要文化財で、テルマエ・ロマエの浴場を現代に甦らせたような洋風の造りは、関東圏でもかなり珍しい。
片倉財閥当主が海外視察で地域の厚生施設というものに感銘を受け、地域振興の為に建てたらしい。様々な建築様式を混ぜ込んで設計されたようで、一種独特の雰囲気を醸し出している。

入浴施設としては一般的な銭湯に近い感覚で利用することが出来、入浴料は650円。
千人風呂と称される浴場は大きな浴槽1つとジャグジーが1つのシンプルな構成だが、壁のレリーフや洗い場の配置などはかなり独特で、非常に凝った造りをしている。あまりに独特なため、何か別な目的で建てたものを改築したのではないかと勘繰ったけど、後で調べてみると、どうやら最初から浴場として設計されたものであることが分かった。

大きな浴槽は立つと腰ぐらいまでの深さがあり、底に黒い玉砂利が敷き詰められている。これが足の裏に絶妙に心地良い。(ツボ押しのような痛さは無い)

片倉財閥当主風呂から上がり、2階の休憩所で一休み。3階からはテラスに出て、諏訪湖が眺められるようになっているようだ。降り続いていた雪が吹雪に変わっていたため、湯冷めを避けてテラスはパス。

片倉館だけを目的に諏訪に来ることは無いかもしれないが、近くを訪れる際の有力な選択肢として活用出来そうだ。本日一番の収穫だった。


高速に乗って少し走ると、先程の吹雪は嘘のように止んだ。
渋滞らしい渋滞もほとんど無く、快調に飛ばして3時間ほどで帰宅。やはりスムーズに帰宅出来ると、疲労の引きずり具合が全然少ない。

これから1ヶ月が冬本番ということで、本格的な登山シーズンまでは省エネモードになるが、いざ再開した時にバテバテにならないよう、日頃の運動不足解消に努めておきたい。

DATA

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