新春1,300km 丹後ハンター 2021

伊根の舟屋

13時半に天橋立を出て、阿蘇海を回り込んで30分程で 伊根 へ。
写真や映像で憧れていた舟屋の景色は期待通りの風情があり、賑やかな観光地とは一味違う穏やかな旅情を感じられる。

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昼食を食べずにいたので、観光案内所2階の 舟屋食堂 でしゃぶしゃぶ付の鰤丼定食を注文。 とれとれセンターで干物は堪能出来たが、生モノは控えていたので、ここでそのピースをしっかり埋める。伊根鰤、旨し。 伊根到着直後は吹雪いていたが、1時間もすると止んで穏やかな天気に変わった。伊根は地形上天候が変わり易く、晴れていても折り畳み傘を持つほどらしい。

少し奥の 舟屋日和 (観光交流施設) に立ち寄り、カフェのコーヒーとケーキでまったり過ごす。伊根のゆっくりとした時間の流れは何とも言えず贅沢で、求めていた旅の在り方としてとても示唆に富むものだった。

特に滞在時間を決めていたわけではなかったけど、自然な流れで陽が沈むまでの間を舟屋近くで過ごすことに決めた。

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城崎温泉

すっかり陽が落ちたので、この日最後の目的地である城崎温泉を目指す。最初に射程圏内とは書いたが、伊根と城崎温泉は丹後半島の東西に位置しているので、雪道の山越えでは2時間ぐらい掛かる。

19時半に 城崎温泉 に到着。
天橋立は説明の必要が無いほどにメジャーな観光地だし、伊根はあの風景さえ見られれば充分と考えていたが、一番読めないのがこの城崎温泉だった。
夜のライトアップが有名だが、写真がいくら綺麗でも実際に訪れたら微妙というケースは少なくない。温泉に入れば最低限はクリアだと割り切るにしても、所詮普通の温泉止まりという可能性はあり得る。
しかし、そんな一抹の不安が一瞬で吹き飛ぶほどに、温泉街の街並みは美しかった。

城崎温泉と言えば、やはり温泉手形を買って 7つの外湯 を浸かり倒すのが常道。
23時までやっているのは嬉しいが、3時間ちょっとで一気に回るのはさすがにシンドい。最終的にこのエリアで夕飯にもあり付くことまで踏まえると、2つぐらいに絞るのが妥当な判断だろう。到着までに各湯の情報をチェックして、露天が良さげな「鴻の湯」と「御所の湯」をハシゴすることに決めた。
ちなみに1日入り放題の入浴券が1,300円、各湯の入湯料が700円なので、2回以上入浴するなら1日券を購入した方がお得。

鴻の湯は一番奥にあり、庭園風の岩風呂が特徴。
外湯の中で最も古く開かれたものらしく、素朴で静かな佇まいが印象的だ。

続いて、11月にリニューアルしたばかりの御所の湯へ。
裏山を借景にしたという露天風呂は、奥から何段にも連なる滝が流れ込むような不思議な造りで面白い。リニューアルしたてで綺麗な分、風情にはやや欠けるきらいもあるが、アトラクション的な楽しさは7つある外湯の1つとして特徴があって良いと思う。

充分に温まったので、温泉街を散策する。
ライトアップされた川沿いは写真に負けないぐらいに美しく、失礼ながらこれは嬉しい誤算だった。今回は数時間しか居られなかったが、ここと伊根にはもっとゆっくり時間をとって滞在してみたい。

21時を回って食事処はほとんど店仕舞いしてしまっていたが、我々はまだ夕飯を済ませていない。検索すると裏通りに中華居酒屋っぽい店が開いているようだったので、そこに駆け込んだ。
この日は朝も昼も和食だったので、中華っぽいメニューが良い塩梅。

帰宅

夕食を済ませて店を出たのは22時過ぎ。ここから真っ直ぐ東京に帰るという結論は、案外すんなり決まった。
当初はどこかで朝まで車中泊で凌ぎ、翌日に琵琶湖周辺や延暦寺辺りを回って帰るような案も考えていたのだが、天橋立・伊根・城崎温泉の取れ高があまりに充実し切っていたため、これ以上は蛇足という判断で一致したのだ。

来た道をピストンというのも芸が無いし、城崎温泉からだとまず南下して神戸に出て、大阪・京都を突っ切る方が早いらしい。この時間なら都市部の渋滞も無いのだろう。
但馬空港ICから北近畿豊岡自動車道に乗って舞鶴若狭自動車道~中国道~名神~新名神~伊勢湾岸道と乗り換え、あとは新東名で一気に関東圏に舞い戻る。 ちなみにhikaruの車の後部座席で寝させてもらったのだが、さすがにフルフラットは寝心地が最高だった。

都内で最後にコーヒーブレイクでもと思い、ヒカリエに行ったものの休業で大コケ。全然代わりにならない富士そばで朝食を済ませて解散という、絶妙に締まらない旅の終わりも我々らしさと言えばらしさかもしれない。

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