▲ 尾瀬 2009 夏の陣 (1日目)

お盆を挟んでの3連休を使って、初の尾瀬に行ってきた。一昨年の富士山、去年の蛭ヶ岳 に続く、学生時代の仲間内による山系中型企画第3弾。
尾瀬と言えば水芭蕉の5~6月か紅葉の季節がハイシーズンなので、この時季なら人も少なくて空いてるだろうと読んでの選定。

尾瀬に行く方法は幾つかあるが、今回は公共交通機関を使おうということで、東武鉄道が運行している 尾瀬夜行23:55 で行くことにした。
これは名前の通り、23時55分に浅草を発ち、夜中の3時過ぎに会津高原尾瀬口に到着。車内で1時間ほど待機しつつ、4時過ぎにバスに乗り、6時に尾瀬沼山峠に着くという、結構な強行スケジュールプランになっている。
早朝に出発出来るので現地での時間に余裕があり、広い尾瀬を堪能するには相性がいい。
ただ、東武鉄道でこのプランを申し込むには、わざわざ数少ない営業所に出向かないとならないので、ちょっと面倒。

尾瀬夜行23:55

浅草で集合して景気付けの鰻を食べ、23時半過ぎに乗車。
ここから3時間余りをこの夜行列車で過ごすのだが、この座席が何とリクライニングしないという悲惨な仕様で、なるべく寝ておきたい夜行列車としては、かなり厳しいものとなっている。
今はベストシーズンではないので空席が多く、2人分を使って横になれたものの、脚を伸ばしても折り畳んでも絶妙にフィットしない座席に苦戦し続け、結局3時間はほとんど熟睡出来ずに終わった。

都内を走る数多くの私鉄の中でも、東武の時代遅れ感はハンパじゃない。それが旅の風情を演出していると見る向きもあるが…

会津高原尾瀬口

3時過ぎに会津高原尾瀬口に到着。
アナウンスが無いので分からなかったが、ここでバスに乗り継ぐまでの1時間を待てということらしい。試しに外に出てみると、半袖では居られないぐらい肌寒かった。ホットの缶コーヒーを飲みつつ、ホームでダラダラしながらバスを待つ。

沼山峠

4時過ぎにバスに乗り、2時間弱で尾瀬の沼山峠に到着。この間にすっかり日も昇り、爽やかな快晴の朝を迎えていた。
先週までは天候が安定せず、都内ではゲリラ雷雨などもあって微妙な状況だったけど、台風が過ぎた辺りから晴天が続くようになったので、雨の心配は最小限でのスタート。

まずは買ってきたパンを朝食にして腹ごなしを済ませ、準備運動をしていよいよ出発。

出発してしばらくは、尾瀬沼に抜けるために峠の森林コースを下っていく。尾瀬は山に囲まれた窪地なので、下りからスタートして、上りでゴール (帰る) という形が基本。

30分ほど下って7時過ぎに森を抜けると、一気に視界が広がる。水芭蕉のような目玉は無いけど、グリーンとブルーが鮮やかな草原には様々な草花や昆虫が溢れ返っていた。
道はほとんど木道で整備されているので、足元に気を取られず、景色を堪能しながら歩き続けられるのが嬉しい。

尾瀬沼

8時前に尾瀬沼に到着。
出発地点の沼山峠は福島県だったが、尾瀬沼周遊中に群馬県に入る。
下の写真に写っているのは燧ヶ岳。今回は他の予定と折り合いが付かなかったのでパスしたけど、尾瀬沼を見渡せる絶好のロケーションなので、いつか登ってみたい。

見晴

今回は時間に余裕があるので、沼の南側をグルッと回るコースを選択。
微妙なアップダウンを繰り返しながら山小屋を経由して再び福島県に戻りつつ、12時前に本日の昼食ポイントである見晴に辿り着いた。

持って来たおにぎりと八宝菜を昼ご飯にしつつ、山小屋でかき氷を注文。そう言えば、今年は何だかんだかき氷食べてるなぁ。

尾瀬ヶ原

ちょっと長めの休憩を挟んで、ここから本日の後半戦がスタート。
見晴から西側には尾瀬ヶ原が広がっているため、その名の通り、非常に眺めの良いポイントとなっている。

尾瀬ヶ原には北西と南西に道が延びていて、今日は宿泊施設がある北西に向かう。

ちなみにこの間に福島県から新潟県に移っているのだが、この辺りから木道が新しくなっていて、更に歩き易い。焼印を見ると、東京電力が去年から今年に掛けて新しくしたもののようだ。

東電小屋

13時半に本日の宿泊施設である東電小屋に到着。
東京電力が運営している山荘で、本館・別館とも非常に綺麗で管理が行き届いている。さすがに太陽光発電に力が入っていて、ソーラーパネルなどが設置されていた。

夕食まではまだまだ時間があるので、チェックインだけ済ませて部屋に荷物を置き、身軽になって少し先のポイントまで脚を延ばす。
山荘から西に15分のヨッピ吊り橋を渡った先の分岐ポイントでしばらく時間を潰し、15時過ぎに山荘に戻って入浴→夕食まで1時間ちょっと仮眠。

東電小屋の夕食

17時半から夕食。
東電小屋の食事はなかなか凝っていて、盛り付けにも拘りを感じる。山盛り2杯を平らげて満腹。キノコのけんちん汁が美味しかった。

草原の夕暮れとUFO

夕食後は再び先程のヨッピ吊り橋の先に向かい、草原で乾杯して夕暮れを待つ。
夕方から雲が出始め、残念ながら夕焼けや夜空は今ひとつといったところだったけど、友人のiPhoneでスピッツとか合唱しつつ、アラサー (死語) の青春を堪能した。

夜空と言えば、この日はペルセウス座流星群も見られるタイミングだったが、雲の影響なのか、残念ながら見ることは叶わず。
しかし、空を見上げていた俺ともう1人が、何やらジグザグに移動する光を発見。雲よりも低い高度を、点滅しながらかなりの速度で南南西に飛んでいった。お互いに見た限りの特徴を挙げ、同じものを見ていたことまでは確認出来たが、それが何なのか、該当しそうなものが無い。まさかUFO…

急に薄ら寒くなって酔いが醒めたので、逃げるように撤収。意図せず、歩くペースがグングン上がる。何だか妙に夜道が怖い。
山荘に戻って荷物を整理、歯を磨いたりして21時に消灯。さすがにみんな疲れていたので、夜更かしもせずアッサリ就寝。

2日目 に続きます。

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