▲ 2ヶ月半振りの再始動 – 大野山 (723m)

年初にコメントで丹沢の大野山という山をオススメしてもらったので、2ヶ月半振りのリハビリを兼ねて登ってきた。
本当は先週から始動する予定だったところを、震災によるゴタゴタなどもあって延期。この日もどうするか悩んだけど、電車や入浴施設が使える状況と判明したので再開に踏み切った。

大野山は小田急線の新松田で御殿場線に乗り換え、2つ目の山北駅、または3つ目の谷峨駅からアクセスするのがポピュラー。ガイドなどでは登山口までバスが出ている山北側から登り、駅近くに直接下りられる谷峨に下るコースが紹介されている。
自分なりに調べてみたところ、山北駅から出ているバスは本数が極端に少ないこと、山北駅には町営の温泉があることなどが分かり、今回は谷峨側から登ってみることにした。

JR 谷峨駅からの上り

8時に新松田に到着して、松田駅から御殿場線に乗り換え。ホームからはまだまだ白い富士山が綺麗に見えていた。
13分発の御殿場線に乗り、15分ほどで谷峨駅。駅の周りには数件の民家が見えるが、コンビニなどは見当たらず、駅も無人改札なので車掌に切符を渡して下車する。

大野山の山頂には県営の牧場があり、また谷峨側の麓には発電所などがあるため、谷峨から大野山へのルートは車道との接点が多く、登山道自体も舗装されている箇所が多い。山道よりはハイキングコースと呼んだ方が適切な感じである。

舗装路以外も階段が取り付けられている箇所がほとんどなので、全体を通じて危険と思われる個所はほとんど無い。

久々の山行だから多少はシンドイかと思っていたら、全くキツい部分が無かった。楽なコースだから景色もそれなりかと言うと、全然そんなことはなく、中盤以降は南西~南東の素晴らしい景色を見渡しながらの贅沢なハイキングが続く。

大野山 山頂

10時に山頂に到着。
緩やかな山頂周辺は牧草地で綺麗に刈り取られ、ほぼ360度の素晴らしい展望。富士山はほとんど雲に隠れてしまったものの、丹沢山や蛭ヶ岳、愛鷹山などが見渡せる。

牛が居ると聞いていたので、そろそろ放牧されているかもと淡い期待をしていたが、残念ながらまだ始まっていないようで、山頂には1頭も見当たらなかった。

吹き曝しの山頂は風を遮るものが無く、じっとしていると結構寒い。そそくさをお湯を沸かしてカップラーメンとおにぎりを頬張り、コーヒーを飲んで身体を温める。

JR 山北駅への下り

帰りは山北駅方面に下る。
山頂から少し下りると 牧場 方面への分岐があるので、とりあえず立ち寄ってみることに。

牧場は県営だけあってなかなか綺麗だったけど、牛が3頭しか居なかった。
あとで聞いた話によると、この牧場は他から春~秋の期間で子牛を預かって育てる施設で、4月に入るとあちこちから牛が運び込まれて来るらしい。
タカナシの自販機があったので、気分だけでもと思ってビン牛乳を一気飲みしたけど、多分、これはこの牧場で作られたものじゃないんだろうな…

分岐まで戻って下山を再開。
少しの間は谷峨からの登りと似たような、整備された緩やかな下りが続くが、長い階段を下りた先から普通の山道がスタート。
こちらはある程度の勾配や、片側が切れ落ちた細い道などが所々にあって、往路よりも多少は「山に登っている」と思えるコースになっている。
ただし、それもあまり長くは続かず、こちらは谷峨ルート以上に長い長い舗装路歩きが待っていた。
舗装路歩きは精神的にダルいのであまり好きじゃないけど、このルートでは山里を縫って歩く割合が多く、あまり飽きずに歩くことが出来た。下山後に山里を歩くと、何だかホッとするので個人的に嬉しいポイントである。

カフェ リーフス

駅まであと少しというところで、リーフスというログハウスのカフェを発見。
山頂でコーヒーを飲んでいたので一旦通り過ぎ掛けたのだが、やはり気になって引き返した。

9年前に脱サラして店を始めたという、こういう店としては比較的若いご主人のお店。立地上、登山の帰りだと利用する機会は限られてしまうが、246からスグなので、車で通る人なら比較的立ち寄り易い環境と言えそうだ。コーヒーがとても美味しく、居心地の良い素敵なお店なので、近くを通る機会があれば是非。

周辺の古道に詳しく、興味があれば教えて下さるとのこと。
商売をするかはさておき、リタイア後は山間で暮らせたら良いなと思ったりすることもあり、お話を聞かせてもらいがてら、折を見てまたお邪魔したいと思う。

JR 山北駅 さくらの湯

店を出て15分ほどで山北駅に到着。
駅のすぐ裏に町営の温泉 さくらの湯 があるので、そこで汗を流す。町民センターの3階にある施設で、露天やサウナを備えつつ400円。

隣で浸かっていたおじさんと長話をして、御殿場線がまともに動き出したのは昨日からだったと判明。
一応、昨日の時点で運行情報を確認し、大丈夫だったので来たわけだが、まさか昨日が正常運行に戻った直後だとは思っていなかった。昨日までは松田からは山北までしか電車が走っておらず、今回往路に使った谷峨には行くことが出来なかったようだ。
この温泉も昨日まで営業を休止していたので、今回のプランは本当に今日からしか実現不能だったことになる。最悪の状況に陥らないように、下調べをした上でスケジュールを組んではいるが、今回は流動的な要素が一通り良い方向に機能した、ラッキーな山行だったと言えそうだ。
天気も昼ぐらいから雲が出始めていたが、下山までは青空が覗く晴天に恵まれた。

情報提供してくれた方からのコメント通り、長閑で素敵な山だった。次は牛が放牧されているタイミングで登ってみたいと思う。

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