▲ 一番好きな低山ルート – 毛無山・十二ヶ岳・鬼ヶ岳 (1,738m)

金山、節刀ヶ岳

断崖を下りて、ハシゴを上り返した後は、穏やかな樹林歩きが始まる。これまでと打って変った緩やかさなので、とても1つのコース上にあるとは思えない。

断崖から20分ほどで金山という緩やかな草原のピークに出る。このピーク自体は展望も無く、この先の節刀ヶ岳・鬼ヶ岳への分岐点といった感じ。

金山から節刀ヶ岳に向かう。大したアップダウンも無く、10分ちょっとで山頂に立つことが出来る。
山頂からの展望もそれなりながら、その少し手前の岩場からの眺めが格別。十二ヶ岳は湖畔からだと全容を見ることが難しいのだが、ここからならその複雑なコブがよく見える。これから向かう鬼ヶ岳方面の見晴らしも良好で、コース全体を見渡せる貴重なビューポイントだ。

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鬼ヶ岳

金山に折り返して、鬼ヶ岳へ。
鬼ヶ岳までは、ここまでの区間に比べてそれほど特徴的なポイントが無い。山頂直前に若干急登があるぐらいで、あとは細長い樹林帯と、ゴツゴツした岩場を歩くだけ。コース上で展望は得られないが、20分ほどで鬼ヶ岳に到着するため、良くも悪くも印象が薄い。

鬼ヶ岳山頂。名前の由来と思われる鬼の角を含め、巨岩で出来た狭い山頂である。
本コース上では、ここに来て初めて南アルプスを広く見渡せるようになる。富士山、西湖、青木ヶ原樹海、南アルプス方面と正に自然の展望台といった好ポイントだが、この日は樹海方面がガスに遮られ、到着直後は見えていた南アルプスも一瞬で見えなくなった。
程なくしてこの山域全体が雲に覆われて、富士山までもがほとんど見えなくなる。少し後に到着した人達は何も見えない状況で、自分はギリギリ景色を堪能出来てラッキーだった。

雪頭ヶ岳経由で下山

前回は少しでも距離を長くするため、更に西の鍵掛峠経由で下山したが、今回はそのまま南の雪頭ヶ岳から下るコースを試してみることにする。
先程、十二ヶ岳から鬼ヶ岳の間に立ち寄った節刀ヶ岳とは、どちらも同じ “せっとうがたけ” だが、関連性については今のところ不明。
ゴツゴツとした岩場を渡り、綺麗なハシゴを降りればあっと言う間に雪頭ヶ岳に到着する。

雪頭ヶ岳は山頂にある “お花畑” が有名で、1ヶ月ぐらい早ければカタクリの群生が見られたらしい。今回のタイミングでは残念ながら目立った花は咲いておらず、南側の展望もガスに覆われて皆無。


雪頭ヶ岳からの下山ルートは鍵掛峠と似ていて、山頂直下に急勾配のザレがあり、あとはブナやスギの樹林帯が湖畔まで続いている。全体的に道は細い。基本的に展望は無く、終盤のスギ林はやはり鬱蒼とした印象が強い。
鍵掛峠を経由するより30分近くコースタイムを短縮することが出来ることと、時季が良ければお花畑を楽しめるというメリットがあるものの、それ以外ではコース上でも西側の展望が得られる鍵掛峠経由の方が、個人的には好みかな。

雪頭ヶ岳から1時間半で西湖北西部の根場民宿バス停に下山完了。
この辺りはバス停が複数あって、富士急行路線バス用が1つ、レトロバス用が1つ、他に高速バス用もあり、それぞれちょっとずつ離れた位置に設置されている。高速バス以外は河口湖駅に向かうのでどちらに乗っても問題無いが、その関係性がネットで下調べする範囲では微妙に分かりづらい。

今回は途中下車して寄りたい温泉があったので、少し後のレトロバスに乗るつもりだったが、バスがやって来たのは時刻表より30分近く遅れた頃だった。
車内を見ると、これ以上乗れるのか?というぐらいの満員状態で、自分は何とか乗ることが出来たけど、3つぐらい後の停留所からは乗車出来なくなり、「20~30分後に増発便が来ますので…」という有様。
往路同様、4年前の同じ便はもっとガラガラだったはずなので、世界遺産登録の影響で海外からの観光客が増えたことが原因と思われる。観光客が増えることは素直に良いことなので、富士急行さんには今後の対応を望みたい。

DATA

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