山梨秘境探訪 – 仙人小屋&奈良田温泉

沖縄 の土産を渡そうとhikaruに連絡を取り、「じゃあ飲みでも」という流れから、いつもの感じでもう1人を誘い、何だかんだで1日旅行にシフト。
未だに天気がグズついて候補地選定に悩みながら、最終的に山梨の 仙人小屋 までジビエを食べに行くプランに落ち着いた。

仙人小屋

朝6時に自宅を出て、hikaruの車で山梨へ。
仙人小屋は事前予約出来ないシステムで、当日8時半に置かれる「順番表」に記帳すると、11時の開店から順次呼ばれるようになっている。
このまま真っすぐ向かっても8時半より早く着いてしまうし、最終的に食事にあり付けるのは11時以降なので、手前のEXPASA談合坂に立ち寄って朝食にする。

EXPASA談合坂はこれまで何度か訪れていたけど、数年前に来た時よりもフードコートが数段ショボくなった気がする。
メニューは中国語・韓国語が主張するようになったし、気の利いたメニューがほとんど無くなり、何てことのないメニューがやけに高い。これはもう外国人観光客狙い撃ちでボッタくる気満々といった雰囲気。
どうでも良いようなラーメンに1,000円も出す気が起きなかったので、相対的に手頃感のある「塩すた丼」を注文した。


8時過ぎに仙人小屋に到着。我々の他には、僅かに遅れて到着したもう1組のみ。
8時半に店の女将さん?が順番表を出してくれたので、無事に一番乗りで記帳を済ませる。

店の横には子イノシシが檻に入れられていて、初めはこれも食用かと思ったのだが、どうやら「開運の年神様」として飼われているらしい。脇には絵馬が掛けられたり、奉納品としてエサが売られていたりする。
捕食対象を年神様として扱うのは不思議な感覚だったが、よくよく考えてみれば、狩猟民族なら割と普通のことだ。

ここから11時開店までの2時間半をどう潰すかが問題で、調べた限り、近場にこの時間から開いている入浴施設等は無いようだった。天気が良ければ幾らでも行くところはありそうなのだが、雨が降るこの状況では動きようが無い。ここは変に足掻かず、大人しく車で待つことにした。


11時には店の周囲の駐車スペースがほぼ埋まるぐらいの賑わいを見せていた。
一番最初に記帳していたので、勿論一番最初に名前を呼ばれて店内に入る。メニューは入ってすぐのボードにズラッと並べられており、種類が多い上に写真は付いていないので、どんなものがあるかを把握するだけでも結構大変。固定メニューなら事前に下調べしておけば良いのだろうが、その時季・そのタイミングで採れたものが並ぶメニューの関係上、どうしてもその場での判断を迫られることになる。注文を決めてから席に通されるため、決めるまで後ろの客が待つことになり、なかなか腰を据えて選ぶ気持ちの余裕が無い。

今回は3人居るので、まずは一番人気の「熊鹿焼肉定食 (4,500円)」と定番の「きのこ天ぷら定食 (2,000円)」、そして女将さん推しの「甲斐サーモン刺身定食 (2,500円)」を注文。それからジビエ的にカバーしておきたい「猪のスペアリブ (1,200円)」を単品で追加した。ちなみに定食にはすべて「きのこ汁」が付いてくる。

最初に運ばれてきたのは、「猪のスペアリブ」。
薬膳系の煮込み料理で八角がかなり強く、臭みが無い代わりに肉自体の味もほとんど感じられない。スペアリブとは言うが、骨に付いた僅かな肉に噛り付くような感じなので、これ1つで腹を満たすのは無理だろう。

少しして、3つの定食が次々運ばれてきた。
「熊鹿焼肉定食」は肉と野菜をテーブルのカセットコンロで焼くスタイル。鹿肉はマトンに似た印象。熊肉はかなり弾力が強く、今までに食べたどの肉とも異なるが、強いて言えば内臓系に近いかもしれない。どちらも下処理が適切なためか、臭みはほとんど無い。一番ジビエっぽさを感じられるのは、やはり熊肉だった。

「きのこ天ぷら定食」は圧巻のボリューム。キノコに明るくないので、どれが何というキノコなのかは不明だが、食べるのを躊躇するようなゲテモノっぽいものは含まれていなかった。天ぷら用のつけ汁も付いてくるが、繊細なキノコの違いを感じたければ、塩を僅かに付けるぐらいが良さそうだ。

運ばれてくるまでどんなものかよく分からなかったのが、「甲斐サーモン刺身定食」。
そもそも”海なし県”でサーモンというのが謎だったが、調べてみるとどうやら養殖のニジマスらしい。峡北、峡東、富士北麓の清らかな天然水を利用し、2~3年掛けて1kg以上の大型に成長させたものなんだとか。普通のニジマスに比べて赤味が強く、身も大きい。
他に注文したのが焼き料理・揚げ料理だったので、結果的には良いバランスで食べ進めることが出来た。

留守番させてしまった相方にお土産でもと思ったが、熊油・カラマツ茶・アカヤマドリなるキノコ等、野趣溢れるラインナップに怯んで手が出せなかった。

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