▲ 春霞の富士展望ハイク – 石割山 (1,412m)

計画自体は3月時点からあったんだけど、スケジュール調整に難航して、4月に入ってようやく今年の山初めに漕ぎ着けることが出来た。
昨年末の山行 から既に4ヶ月、冬の間の運動不足も極まり、すっかり鈍った身体に喝を入れるべく、今回は友人と2人で山中湖北岸の山々をプチ縦走することにする。
ピークは山中湖北東部の石割山だが、それ自体は割とすぐに登れてしまうので、そこから西側に向かって小ピークを渡り歩き、コース全体で1つの山といった感覚のプランを組んだ。

富士急行 富士山駅

6時に家を出て、中央線で高尾、中央本線から直通の 富士急行 で一気に富士山 (旧:富士吉田) 駅へ。駅のホームからは上半分に雪を纏った富士山が綺麗に見えている。
富士山駅は改名に合わせて駅舎を改装しており、土産物コーナーやカフェが増えるなど、駅だけが一気に観光地化されているのだが、駅周辺は変わらず長閑なままのため、駅と周辺とのギャップが凄いことになっている。

バスが来るまで30分あるので、駅で見付けた「ふじやまたいやき」でエネルギー充填。富士山の形をしているのが一番の特徴だが、皮の食感も一風変わっていてなかなか美味しかった。

石割山

富士山駅からバスで40分弱の山中湖 平野バス停が、今回のスタート地点。
この時点で既に10時40分といつもよりかなり遅めのスタートなのだが、これより早いバスは3時間も前になってしまい、東京からでは間に合わない。
…と思っていたら、これは 富士急行バス に限った話で、実は富士山駅から 富士急山梨バス が運行する ふじっ湖号 というものが出ていて、こちらを使えば9時15分にスタート出来ることが後で分かった。(汗)
ただ、今回は遅めの出発でもタイムスケジュールにかなり余裕があり、結果的には10時40分スタートで丁度良かったのかもしれない。多分。

平野バス停からはコースタイムで30分程の舗装路歩きが始まる。まずは “同志みち” に沿って北上し、不動明王社から左に入って 石割神社 を目指す。
不動明王社を右に通り過ぎて少し進んだところから左折すると 石割の湯 があるが、今回は石割山からピストンで下山するプランではないので、石割の湯は次回に持ち越し。

不動明王社から緩やかな舗装路を15分程歩くと、石割神社の赤い鳥居が見えてくる。
ここからは神社への参道であると同時に、石割山ハイキングコースとなるのだが、この参道は403段の真っ直ぐな石段という、なかなか強烈なインパクトを備えている。写真に撮っても、一番上が写らない…

石段を上る以外にどうすることも出来ないので、ブランク明けの鈍った身体に鞭を打って、ヒーヒー言いながらひたすら403段を登り続ける。途中に今何段なのかといった表示は一切無く、これはなかなかにシンドい。
ようやく登り切ったと思ったら、右に曲がってからもまだ少し残っていたり、見事なドS仕様だった。

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石割神社

階段を登り切って富士見平を過ぎ、20分ほど砂利道を上ると、ようやく石割神社に到着となる。石割の湯側からは富士見平まで舗装路が延びていて、一応、石割神社までの砂利道も車で上がれるようだ。

神社の手前に軽トラックが5台ぐらい停まっていて、妙に人が多くて何かと思ったら、どうやら毎年4月8日・9日は石割神社祭なる行事が執り行われているらしい。神主さんも居たけど、基本的にやっていることはバーベキュー。(笑)
岩に囲まれた狭い境内に焼肉の匂いが充満しているのはちょっと不思議な光景だったけど、小学生を沢山招いて賑やかにやっている町内会っぽいイベントのようなので、これはこれで良し。

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石割と名の付く通り、この神社は「石」の字の形に割れた大岩を御神体としている。
どこが石の字なのかちょっと分からなかったけど、この岩の隙間を時計回りに3周するとご利益があるとのことなので、とりあえず子供たちを掻き分けて3周してみた。
この隙間、大人は身体を横にしないと通れないほどの狭さで、ザックを背負っていては通過出来ない。403段を踏破した人なら大丈夫だと思うけど、あまりの巨躯を誇る方は通行不能なので要注意。

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石割山 山頂

石割神社から15分程で、石割山山頂に到着。
ここまではほとんど展望が無いコースだったけど、山頂では一気に開けて大パノラマが待っている。正面には富士山が鎮座し、麓には山中湖も見えている。
この日は東京で20度に届くほど暖かく、山頂到着時点で12時近くになるスケジュールだったので、富士山が見えているか五分五分ぐらいだと踏んでいたけど、何とかギリギリで見ることが出来た。

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広い山頂に腰を下ろして、定番メニューで昼食。
冷たいものでも良かったぐらいの暖かさだったけど、さすがにまだそこまでは踏み込み切れず、この日はカップ麺と熱いコーヒーで若干汗ばみながら空腹を満たす。
富士山は間も無く雲に隠れてしまい、コースタイムより20分程早く登頂していたのは僥倖だった。