夏を待ち切れなくて – 初島探訪 (前編)

学生時代からつるんでいる仲間の1人が遠方に越すことになり、その送別も兼ねて、久々にイベントを企画。
当日の天候によって出来ることが大きく違ってしまうんだけど、直前まで雨の予報が出ていたため、雨天時のプランをどうするかで悶々としていた。
前日になって日曜の天気が”曇り時々晴れ”に回復してくれたので、晴れ用の初島プランを決行。

初島は我々の世代からは認知度が低い、熱海や伊東から船が出ている外周4kmの小さな島。昔はリゾート地として人気があり、数年前の全面改装を経て、今時のリゾート地として変貌を遂げたようだ。
車でも電車でも首都圏からのアクセスが比較的良く、日帰り可能なエリアとして今回白羽の矢が立った。

熱海港と網代港

明け方から自分を含めた各メンバーを車でピックアップしてもらい、4時半に全員集合。
本当は全員揃うと7人なのだが、1人が事情により日中の参加が叶わなくなったため、ひとまず6人で熱海を目指す。
都内では前日からの雨が疎らに残っている状況だったけど、神奈川に入る頃にはすっかり止んで、湘南辺りでは雲間から青空が覗くようになりつつあった。

7時に熱海港に到着。
初島への第1便は7時半出航だが、この時間帯は釣り客がメインのようだ。我々はそんなに早く着いてもすることが無いので、ひとまず乗船券だけ先に購入。
熱海港~初島の運賃は往復で2,340円。他に初島内のリゾート施設の入園料がセットになった割引チケット等もあるが、今回の我々は割引対象になるようなプランではなかったので、乗船券単体で購入した。


第2日曜だけ朝市があるという情報を得て、熱海より少し先の網代港へ。
市は8時から始まるそうなので、15分ぐらいで手早く買い食いして熱海に戻れば、8時50分の第2便に間に合う計算である。

8時までしばらくあるので、港の風景を眺めながらぼんやり待つ。
7時半を過ぎて、漁協の前にサザエ等を焼くための炭火が用意され始めたのだが、どう見ても8時にオープンするようなペースでは準備が進んでいない。
多少は余裕を持って8時15分には網代を出たい我々の思惑を踏まえると、注文から焼き上がりまでの時間を確保出来そうにないので、悔しいが朝市は断念。

定期船

熱海港に戻り、第2便に乗船。船の定員は900名弱。釣り客ばかりの第1便とは打って変わって、こちらは家族連れ中心の客層。
海は穏やかで揺れも少ないが、さすがにまだ風が冷たく、長く当たると身体が冷える。

出航して間もなくで滑空するトビウオ、中盤でイルカの群れ、後半では潜水艦が間近に見え、特に潜水艦は前情報が一切無かったこともあり、文字通りのサプライズとなった。
「熱海 潜水艦」で検索すると 海中展望船ノア ってのがヒットするが、これとは全然別物。初島よりも外側に居るならまだ分かるけど、わざわざ熱海~初島間の狭い海域の、しかも観光船とクロスするような位置を通っているというのが何とも不思議だ。

初島

熱海港から30分、9時20分に初島に到着。港は新島や 猿島 とも違う佇まい。
ザックリ言うと、港から直進で民宿を含む居住エリア、右手がバーベキューハウス、左手が食堂が立ち並ぶストリートを通りつつリゾートエリアへと通じている。
今回はここにある SARUTOBI というアスレチック (フォレストアドベンチャー等と呼ばれている) に挑戦するのがメインコンテンツだったので、民宿エリアを経由して島の中央部近くに向かう。
3区画ぐらいを抜けると居住エリアは終わり、テニスコートやコテージといったリゾート施設の間を縫って、10分弱でSARUTOBIが見えてくる。

SARUTOBI

最初に1,500円 (子供は1,200円) を支払い、誓約書にサインをしてからハーネスを装着。ハーネスから延びたロープの先には金具が付いていて、コース中の頭上にあるケーブルに繋げば命綱になる。
コースは2つのステージに分かれていて、各ステージともゴールするまではずっと高所を渡り歩くことになるので、基本的には終始ケーブルと接続されたままの状態であり、落下の危険は無い。

各アトラクションは1人ずつの通過、アトラクション間の踊り場は同時に3人までと定められていて、前が詰まっていると渋滞が発生する。
子供でもチャレンジ出来るようになっているんだけど、歩幅が小さいと難しいアトラクションが幾つかあり、前に小さな子供が居たりすると、そこそこ待ち時間が長くなる。まぁ別に時間を競う競技ではないので、気長に空中散歩を楽しむのが正解だろう。

ちなみに自分は以前に軽めのバンジーとかやってる割に、それなりのレベルで高所恐怖症であり、SARUTOBIの高さは結構普通に怖かった。イベントのテンションで何とか乗り切ったけど、日常的には極力遠慮したい高度感。
実はSARUTOBIの提案者は自分だったりして、よりによって何でこんなの選んだんだ…

各コースの最後は「ジップスライド」と呼ばれるアトラクションになっていて、これに関しては自分なりのアレンジで自由に滑り降りることが出来る。
フィールドアスレチックにある”ロープに掴まって滑り降りるアトラクション”をパワーアップさせたような感じで、急降下ではないので滞空時間がそこそこ長く、色々とアクションする余裕があるので楽しみ方も多様。


約2時間でSARUTOBIをフィニッシュ。
空いていれば1時間も掛からずにクリア出来てしまう内容だが、子供でも遊べることを踏まえれば、体力的にも精神的にもこれぐらいの長さが丁度良いところ。デスクワークの30代が普通に筋肉痛を訴えるぐらいにはハードなので、これで1,500円は安い。

長くなったので、今回は 後編 に続きます。

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