▲ 謹製アートの楽園 – 不老山 (928m)

会社のメンバーで 昨年の社員旅行 以来、約1年振りの山行。
今回は自分以外のメンバーが神奈川県在住だったこともあり、丹沢・箱根方面で検討。
丹沢は 4月に塔ノ岳 に登っているし、まだ歩いていないちょっとマニアックな山を探したところ、西丹沢エリアの不老山が候補に挙がった。偶然にも今がサンショウバラの見頃とのこと。

JR 駿河小山駅 → 明神峠

7時過ぎにJR御殿場線の松田駅ホームで集合。
前夜から未明に掛けて若干の降水があり、当日も若干不安定な予報ではあったが、今の時点では「曇り時々晴れ?」といった雰囲気の空模様だ。むしろ、高温多湿による熱中症が心配と言えば心配。

8時過ぎに駿河小山駅から明神峠線に乗車。
このバスは乗車した駿河小山駅から出発し、終点は今回の登山口である明神峠という場所。実は途中に停車するバス停が無く、つまりこの明神線は明神峠に向かう登山客専用ということになる。
更に何と、このバスは8時台に駿河小山駅→明神峠の1本があるのみで、明神峠→駿河小山駅という帰りの便が存在しておらず、文字通り「片道切符」なのである。(バスなので、そもそも切符ではないのだが)

そんなマニアックな線なので、我々以外の利用客は数人ぐらいだろうと思っていたら、まさかの満員御礼で増発という状況。(10人弱のグループが3つぐらい居た)
と言っても、座席がすべて埋まった時点ですぐに臨時便がやって来て、座れなかった人は臨時便にどうぞという、今までに経験したことが無いほどの恩情采配。お陰で、多少グネグネとした明神峠までの30分弱を快適に過ごすことが出来た。凄いぞ、富士急バス!

駿河小山駅の時点では晴れ間も覗いていたのだが、明神峠はガスに包まれていた。
バス停と登山口の看板しか無いような殺風景なんだけど、その看板がちょっと凝っている。岩田澗泉(いずみ)氏が作成したもので、不老山前後のコース上にかなりの数が設置され、それまで知られることの無かった不老山を一躍有名にした名物であるらしい。

明神峠 → 湯船山

9時少し前に登山口を出発。間もなく、サンショウバラ鑑賞ポイントが現れる。
…のだが、そこそこ大きいサンショウバラの木に、それらしい花はたったの2輪。例年なら丁度満開の時季だが、今年はそれより早く咲いて、既に散ってしまったようだ。他のグループの方曰く、「ここがこの有様だと、上も期待出来ない」とのこと。
まぁサンショウバラは今回偶々良いタイミングだと知っただけで、それを目当てに選んだわけでもないので、気を取り直して先に進むことにする。

明神峠からのコースは様々な樹木が立ち並び、展望は僅か。
しかし、それほど鬱蒼としているわけではなく、どちらかと言えば気分の良い登山道が続く。
登山口時点の標高が900mあり、最初に目指す湯船山までの標高差も+140mしかない上に、その上りも山頂直下に偏っているため、上っている感覚が無いような区間が大半である。スタート直後がここまで緩やかなコースというのは、自分としてはあまり経験が無い。

特にこれといった特徴も展望も無い湯船山。
特徴は無いが、一応コース上では最高かつ唯一の1,000mオーバー地点という意味はある。

湯船山 → サンショウバラの丘

前日の雨でコースコンディションに不安があったが、実際に歩いてみると泥濘などは一切無く、懸念していた蒸し暑さとも無縁で快適極まりない山行が続く。道中は新旧織り交ぜ指導標が充実していて道迷いの心配も少ないし、最早トレッキングですらないハイキングコースといった趣だ。
また、事前情報は得ていなかったがブナ等の巨木が多く、森林セラピー的な活用も可能だと思う。

細かなピークはどれも地味ながら、コース上の変化は比較的富んでいるので、割と飽きずにサクサク進み、10時半過ぎにようやくまともなビューポイントに到着。
白クラノ頭と峰坂峠の中間で、特に名のある場所というわけではないし、山と高原地図にもこれといった記載は無い。しかし、とにかく本当に最初のビューポイントなので、小休止して景色を堪能しておきたい。

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先の展望ポイントから30分ほどで、「サンショウバラの丘」と記された展望地に到着。
地図にこの名称は無いものの、悪沢峠と世附峠の間に「展望良い」と書かれたポイントがあり、どうやらこの丘がそれに相当するようだ。名前の通り、数多くのサンショウバラに囲まれているのだが、やはり花は数える程も無く…
それでも展望は良いし、目指す不老山の山体を間近に眺められる唯一の場所なので、今回はここで昼食を摂ることにした。

▲ 別ウィンドウでパノラマ写真を表示します
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